![]() 『持続力タイプのサンデーサイレンス(SS)系・ロベルト(RO)系』 プレ展望では、コース形態からロングスパートの持続力勝負になりやすいこと、サンデーサイレンス(SS)系・ロベルト(RO)系が優勢である、としました。 瞬発力勝負が多くなりやすいクラシック路線のレースでは力を発揮できず、クラシック路線に乗れなかった馬の中で、12.0秒前後のラップを後半ずっと持続し、勝負どころで他馬よりちょっとだけいい脚を使えるポテンシャルを持った馬が激走するレースです。 注目血統を見る前に、その「ポテンシャル」を探り当てる考察をしておきます。 1.ラジオNIKKEI賞(福島)好走馬 2回福島の第3週に施行されるこの重賞は、クラシック世代にとって最もタフさを強いる条件です。 2回福島開催は梅雨時かつ夏の馬場育成期間直前であるためとにかく馬場が悪く、またローカルの小回りのためロングスパートが求められます。 ラジオNIKKEI賞に「一流のキレ」は必要なく、それと同じことがセントライト記念にも言えます。 近4年の該当馬です。 06年 トウショウシロッコ ラジオNIKKEI賞 4着(1人)→セントライト記念 2着(4人) 07年 ロックドゥカンブ ラジオNIKKEI賞 1着(1人)→セントライト記念 1着(1人) 07年 スクリーンヒーロー ラジオNIKKEI賞 2着(14人)→セントライト記念 3着(14人) 08年 ノットアローン ラジオNIKKEI賞 2着(6人)→セントライト記念 3着(5人) 少なくとも掲示板に載った馬は注意が必要です。 今年は、勝ち馬のアロマカフェ、2着馬のクォークスター、4着馬のナイスミーチューがいます。 2.新潟の古馬混合条件戦(中距離)で善戦する馬 春にクラシック路線に乗れなかった馬たちは、夏に賞金を加算しようと古馬混合の条件戦に出走します。 新潟コースは直線が長く平坦ですが、キレすぎても最後に止まってしまうし、瞬発力に劣る馬は勝負どころでついていけないというなかなか厄介なコースです。 「勝負どころで勝負に出ることができる一定の瞬発力と、スピードの持続力、これを併せ持つ馬」が新潟コースを攻略できるのですが、この特性を示した「新潟の古馬混合条件戦(中距離)で善戦する馬」が、より持続力の問われるセントライト記念のロングスパートで適性を開花させるのです。 この場合、2着以下に負けた馬も十分に当重賞で勝負になるため、新聞の紙面上フィルターになって人気になりにくい利点があります。 近4年の該当馬 06年 トーセンシャナオー 新潟芝2200m(500万) 2着(2人)→セントライト 1着(12人) 06年 トウショウシロッコ 新潟芝2000m(1600万) 2着(2人)→セントライト 2着(4人) 08年 ダイワワイルドボア 新潟芝2200m(1000万) 3着(3人)→セントライト 1着(9人) 09年 セイクリッドバレー 新潟芝2000m(1000万) 1着(1人)→セントライト 2着(4人) 09年 フォゲッタブル 新潟芝2200m(1000万) 2着(6人)→セントライト 3着(7人) 昨年はこのグループから、2・3着馬が出ました。 今年の該当馬には、フェイルノート・ベストアンサー・ヤマニンエルブがいます。 3.ダービー最先着馬 ダービーで最先着ですから、当然この世代で上位の実力の持ち主であり、当然といえば当然です。 ただ、3歳牡馬重賞の中でも、ダービーだけはペースの上がるタイミングが早くロングスパート的要素が強くなる年が多いです。 そうしたタフな展開で上位にきたということは、セントライトでも好走できる下地があります。 昨年はこれに該当するナカヤマフェスタが、人気に応えて勝利しました。 今年は唯一となるダービー出走馬で、4着のゲシュタルトが出走予定です。 ただ、今年のダービーは異例といえるようなスローペースの瞬発力勝負でした。 今年に限っては、この金看板のみで通用とは言えなそうです。 *************************************************** では、血統面からの考察をいたします。 1.持続力型サンデーサイレンス(SS)系 SS系は一般に瞬発力に優れたタイプが多いですが、中にはスピードの持続力を武器にするタイプもいます。 サンデーサイレンス直仔では、96年1・2着馬ローゼンカバリー・サクラケイザンオー、99年1着馬ブラックタキシードなどはみな種牡馬となっていますが、芝の上級条件で活躍できるような産駒は出せていません(これをもって一流のキレはないと判断します)。 00年1着アドマイヤボスはアイアンルックを出しましたが、アドマイヤベガの全兄弟ですから、種牡馬としては持続力型サンデー系に属します。 配合的に最も好走しているのは、主要4系(父・母父・父母父・母母父)にサンデーサイレンス(SS)系とノーザンテースト(NT)を併せ持つ馬です。 96年 1着 2人気 ローゼンカバリー 父SS/母父NT 05年 1着 8人気 キングストレイル 父SS/母父NT 06年 1着 12人気 トーセンシャナオー 父SS/母母父NT 07年 2着 2人気 ゴールデンダリア 父SS系/母父NT 07年 3着 14人気 スクリーンヒーロー 母父SS系/母母父NT 09年 2着 4人気 セイクリッドバレー 母父SS系/母母父NT 09年 3着 7人気 フォゲッタブル 父SS/母母父NT 当ブログではお馴染みの、持続力型タイプのサンデーサイレンス(SS)系が出る配合です。 昨年は2・3着馬がこの条件を満たし、勝ち馬も父だけ見ればこの条件を満たすステイゴールド産駒だったので、圏内独占と言ってもいいくらいです。 ・クォークスター (アグネスタキオン×ヘクタープロテクター) 父サンデーサイレンス(SS)系で、母母父にノーザンテースト(NT)を持ちます。 ラジオNIKKEI賞2着馬で、実績的にも有力です。 ・シャイニンアーサー (シンボリクリスエス×サンデーサイレンス) 母がサンデーサイレンス×ノーザンテーストの配合です。 父がロベルト(RO)系でもあります。 ただ、ラジオNIKKEI賞で結果が出なかったのをどう見るかです。 ・シルクスチュアート (ゼンノロブロイ×ノーザンテースト) サンデーサイレンス(SS)系×ノーザンテーストの配合です。 実績面はちょっと見劣ります。 ・アロマカフェ (マンハッタンカフェ×ハートレイク) ノーザンテーストは持ちませんが、一昨年の覇者であるダイワワイルドボアに近い配合です。 サンデーサイレンス(SS)系×ヌレイエフ(NV)系で、リボー(RI)系を持つのも同じです。 近年はこのリボー(RI)系を併せ持つサンデーサイレンス(SS)系も、何頭か走っています。 ラジオNIKKEI賞の覇者でもあり、人気でも逆らいにくい存在です。 2.シルヴァーホーク(SH)系 注目したロベルト(RO)系の中でも、特に持続力に優れたシルヴァーホーク(SH)の系統がよく走っています。 99年 3着 11人気 マイネルバイエルン シルヴァーエンディング産駒 01年 1着 5人気 シンコウカリド Silver Hawk産駒 08年 3着 14人気 スクリーンヒーロー グラスワンダー産駒 出走馬はこの3頭だけで、完璧な成績です。 ・コスモヘレノス (グラスワンダー×エリシオ) 父シルヴァーホーク(SH)系です。 血統だけで見れば怖い存在です。 ただ、ラジオNIKKEI賞で結果が出ず、近走不振です。 ・ミキノバンジョー (グラスワンダー×リヴリア) 父シルヴァーホーク(SH)系です。 上がり馬でもあり、注目したいです。 |
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201009161530 |
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