以前のオールカマーは
父ノーザンダンサー(ND)系が6連覇するなど優勢なレースでした。
しかしここ3年はマツリダゴッホの3連覇のみならず、2・3着にも
サンデーサイレンス(SS)系の割合が増えてきました。
中山の芝重賞はこうした経年変化が見られやすく、これは02年に行われた馬場改修工事が境になっています。
近年の傾向重視が基本線となり、今回も
サンデーサイレンス(SS)系を取ります。
サンデーサイレンス(SS)系を重視する場合に求められるのは、その数の多さに対処する取捨選択の精度です。
その選択の判断要素として用いているのが、この系統内での瞬発力・持続力型の分類です。
先週のセントライト記念と同コースなので、基本的には同じ方向性のレースです。
ただ三歳限定戦と古馬混合戦との違いはやはり存在します。
先週ふれたように、このコースは3コーナー部分のコース形態からロングスパートの持続力勝負になりやすいという特徴があります。
基本的にオールカマーはセントライト記念よりもそのスパート地点がひとつふたつ手前にくることが多く、それ故により持続力が求められると言えます。
昨年はかなりゆったりしたペースになりましたが、今年はシルポートがいるのでそこまで遅いペースにはならないと踏んでいます。
ラストで11秒台のラップを長い区間使えるような、
持続力型サンデーサイレンス(SS)系を狙います。
◎
サンライズベガ (
アドマイヤベガ×
Theatrical)
前述のマツリダゴッホは能力も確かですが、3連覇というのは実力だけでなく適性がないと出来ないものです。
この適性は
サンデーサイレンス(SS)系と
ボールドルーラー(BR)系の配合によるものです。
AJCC・有馬記念・日経賞などもそうですが、中山2200・2500m重賞はこの配合が強いのが特徴です。
当馬は
父サンデーサイレンス(SS)系で、母方に
ボールドルーラー(BR)系が2本入ってこの血が強調されています。
新潟記念や七夕賞などを見ても、速い脚を長い区間使える持続力を持っています。
また
アドマイヤベガ産駒は中山の中長距離重賞を得意としており、アルナスライン・トウショウシロッコ・ブラックアルタイル・インテレットなどが好走しています。
○
ドリームジャーニー (
ステイゴールド×
メジロマックイーン)
サンデーサイレンス(SS)系と
ノーザンテースト(NT)の配合も、同様に持続力タイプに分類できます。
この配合も中山2200・2500m重賞で強いです。
当馬は父が
サンデーサイレンス×
ノーザンテースト(NT)配合の
ステイゴールドで、自身の母母父も
ノーザンテースト(NT)ですからこの血が強調されています。
当然人気でも軽視できませんが、この配合は昨年の当馬を含め2年続けて本命馬の配合の2着に甘んじており、全く隙がないとは思いません。
▲
トウショウシロッコ (
アドマイヤベガ×
ニツポーテイオー)
本命馬と同じ
アドマイヤベガ産駒で、この手の条件での適性は既に証明されています。
また、ここ2年の3着馬は当馬を含め父・母父が
サンデーサイレンス(SS)系と
リファール(LP)系の配合です。
昨年はスローペースで、同配合ですが
母父サンデーサイレンス(SS)の分、瞬発力も持っているシンゲンに先着を許したとみており、一昨年のようなペースになればですね。
△
シンゲン (
ホワイトマズル×
サンデーサイレンス)
△
シルポート (
ホワイトマズル×
サンデーサイレンス)
リファール(LP)系×
サンデーサイレンス(SS)系です。
◎1 サンライズベガ
○3 ドリームジャーニー
▲2 トウショウシロッコ
△5 6
ここ2年はペースの違いはあれど、1着が
サンデーサイレンス(SS)系&
ボールドルーラー(BR)系、2着が
サンデーサイレンス(SS)系&
ノーザンテースト(NT)、3着が
サンデーサイレンス(SS)系&
リファール(LP)系で決まっています。
この手のリピーターレースは3頭の血統が同じ組み合わせで決まる、歴史は繰り返すということが時折見られるので、それにも期待しています。
ジャミール (
ステイゴールド×
Sadler's Wells)
ステイゴールド産駒なので軽視してはいけないかもしれません。
ただ
ノーザンテースト(NT)が強調された○と比較で、推せるポイントは少なくなるのは確かです。
また先週もふれましたが、野芝オンリーとなる今開催は母父の
サドラーズウェルズ(SW)系の重要度が低いとみて思い切って無印としました。
ミステリアスライト (
アグネスタキオン×
Caerleon)
サンデーサイレンス(SS)系&
ボールドルーラー(BR)系の
アグネスタキオン産駒なので、こちらも軽視してはいけないかもしれません。
しかし
サンデーサイレンス(SS)×
ニジンスキー(NJ)系で、特に
Caerleonの系統は瞬発力型に出ることが多く、昇級で人気でもあり無印としました。