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秋華賞(10年)展望
【秋華賞】の血統データから血統傾向を見ていきます。

サンデーサイレンス(SS)系の瞬発力の重要度が低いレース』


秋華賞の血統データ(10年分)
秋華賞



サンデーサイレンス(SS)系の瞬発力の重要度が低いレース』

父サンデーサイレンス(SS)系は秋華賞で4勝していますが、これは3歳クラシック3冠レースの中で最少です。
過去14年の通算成績は4-4-2-89で、圧倒的な分母の大きさを考えても苦手な部類のレースといえるでしょう。
サンデーサイレンス(SS)系を中心に回っている現代の日本競馬の中でも異質なレースであり、春のクラシックで活躍したサンデーサイレンス(SS)系をそのまま評価することはできません。
ではサンデーサイレンス(SS)系が苦手なレースではどのような血統が強いのか、これが秋華賞を紐解く鍵になります。


秋華賞で4勝をあげているのが父リファール(LP)系です。
スイープトウショウは母父ですが、エンドスウィープが母父を引き出す種牡馬であることからリファール(LP)系としてカウントしています。
非サンデーサイレンス(SS)系の小系統がこれだけ活躍するというのは、他に例を見ない強い偏りです。
過去14年の通算成績は4-2-0-6で、分母の小ささが特筆にあたります。
昨年はクーデグレイス本命で渾身の勝負をし、結果は惜しい4着でしたが、当馬のその後の成績や上位入線馬の面子を考えてもいいトライだったと今でも思っています。

このようにサンデーサイレンス(SS)系が不振の秋華賞を、最も得意とするのがリファール(LP)系です。
リファール(LP)系の中でも特にダンシングブレーヴ系の系譜は、サンデーサイレンス(SS)系と逆のベクトルを持つといえます。
ただ今年は父か母父にこの血を持つ馬がいないので、他をあたらないといけませんね。


サンデーサイレンス(SS)系軽視といっても、この系統すべてが駄目なわけでは当然ありません。
特に第二世代が出てきてからは圧倒的な出走数を誇り、ここからの取捨選択を迫られます。

なぜ秋華賞はサンデーサイレンス(SS)系が弱いのかということですが、このレースはコース形状などからスピードの持続力が問われるタフな流れになりやすいという点が考えられます。
一般的なサンデーサイレンス(SS)系は瞬発力求められるレースで強く、桜花賞(改修後)・オークスなどは基本的にその部類のレースです。
これに対して秋華賞はそのような瞬発力はそれほど問われません。
むしろ邪魔になると言え、この点が春の実績があるサンデーサイレンス(SS)系の成績が悪い要因でしょう。

では逆に秋華賞で狙えるサンデーサイレンス(SS)系はどのようなタイプでしょうか。
そう、このブログでよく出てくるスピードの持続力で勝負するタイプのサンデーサイレンス(SS)系です。
春のクラシック路線では他の瞬発力に優れる王道サンデーサイレンス(SS)系にはキレ負けするような、地味なサンデーサイレンス(SS)系の活躍の場として用意されているのがこの秋華賞といえます。

過去3頭のサンデーサイレンス(SS)系の勝ち馬のうち、エアメサイア・ダイワスカーレットはこのタイプです。
ダイワスカーレットは抜けて強いので地味ではないですが、タイプとしての話です。
この2頭に共通するのがノーザンテースト(NT)ボールドルーラー(BR)系の血を併せ持つことです。
この2つの血が入ったサンデーサイレンス(SS)系は持続力に優れるタイプが出ることが多いです。
98年に11人気4着のエガオヲミセテもこの2つの血を併せ持つサンデーサイレンス(SS)系です。
また03年2着アドマイヤグルーヴ、05年2着ラインクラフトは、サンデーサイレンス(SS)系ノーザンテースト(NT)を持っていました。
04年10人気3着のウイングレット、08年16人気3着のプロヴィナージュは母がサンデーサイレンス(SS)系×ボールドルーラー(BR)系です。

他にこのスピードの持続力で勝負するサンデーサイレンス(SS)系としてあげられるのが、ダンスインザダーク産駒です。
07年の2着レインダンス、08年の2着ムードインディゴと人気薄で激走しています。

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アグネスワルツ (ゼンノロブロイ×ヘクタープロテクター)
父サンデーサイレンス(SS)系で、母母父がノーザンテースト(NT)です。
前走の内容が悪いですが、瞬発力の問われる度合いが大きかっただけに目を瞑ることもできます。

アニメイトバイオ (ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ)
父サンデーサイレンス(SS)系で母母父はノーザンテースト(NT)系ですが、当馬はレインボーアンバーであることから持続力型には出ていません。
瞬発力勝負になった今年のローズで突き抜けたことからも、こちらよりのタイプなのでしょう。
今年のローズSは秋華賞とは直結しないとみます。

アパパネ (キングカメハメハ×Salt Lake)
非サンデーサイレンス(SS)系で、ローズSでは消し勝負が成功しました。
正直今回は扱いが難しいですが、本当にスタミナと持続力が問われたレースはまだ経験していないだけに、隙はあるかと思っています。

アプリコットフィズ (ジャングルポケット×サンデーサイレンス)
母父サンデーサイレンス(SS)は上記の通り、ノーザンテースト(NT)ボールドルーラー(BR)系を併せ持つ馬しか走っていません。
スローペースの前付けなら別ですが、流れが速くなると厳しいとみます。

コスモネモシン (ゼンノロブロイ×Singspiel)
父サンデーサイレンス(SS)系で、母母父がボールドルーラー(BR)系です。
ただ暮れから春にかけた中山の馬場が向いていた印象があり、京都の馬場に合うかという不安はあります。

サンテミリオン (ゼンノロブロイ×Last Tycoon)
今回のメンバーで最も評価に迷う馬です。
休み明けでもありますしね。
ちょっと保留にさせてください。

ショウリュウムーン (キングカメハメハ×ダンスインザダーク)
母がダンスインザダーク×リファール(LP)系の配合です。
キングカメハメハ勢の中では、素直に評価できそうな馬です。

ディアアレトゥーサ (トーセンダンス×タイトスポット)
トーセンダンスダンスインザダークの全弟です。
父は違いますが、兄は持続力で勝負するタイプのナカヤマフェスタです。
紫苑Sでは本命に応えてくれましたし、適性反映能力もあるようです。
紫苑S組の成績が悲惨なことになっていますが、今年はなかなか内容のあるレースでしたし、2000mになってからまだ何年も経っていないので可能性はあるとみています。

レインボーダリア (ブライアンズタイム×ノーザンテースト)
ナリタルナパークやニシノナースコールが好走している配合です。
ちょっと昔はかなり重視していました。
たださすがにブライアンズタイム(BT)産駒の今更感は拭えないかと思います。

ワイルドラズベリー (ファルブラヴ×サンデーサイレンス)
ローズSでは重視しましたが、今年の同レースは母父サンデーサイレンス(SS)の瞬発力が生きる流れでした。
狙い処は前走だったか思います。

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