【ダイヤモンドS展望その1】
過去血統データ

当重賞で最も適性が高いのは、昨年も12人気3着を出した
シルヴァーホーク(SH)系なのですが、今年は出走馬が残念ながらいません。そこで、改修かつ距離変更後の5年間で4頭の連対馬を出しているダンスインザダークの考察から入ります。
ダンスインザダーク(DD)が好走する重賞ということで、まずは菊花賞との関連性を考えましたが、当重賞は菊花賞で好走(3~5着)した馬が凡走していることを指摘しておきます。ファストタテヤマ(菊2着)、エーシンダードマン(菊5着)、オペラシチー(菊3着)、フサイチアウステル(菊5着)などが当重賞で敗退しています。逆に、DD産駒で言えば、菊花賞で凡走したか、条件戦の卒業に手間取って出走すら叶わなかったような馬が、当重賞で馬券になっています。ウイングランツ、メジロトンキニーズは不出走、コンラッド菊7着でした。(当レースを勝ったマッキーマックスは5着と好走しましたが明日の展望その2記事で血統面で補強考察します)
これは、菊花賞のラップとダイヤモンドSのラップの違いが背景にあると思います。菊花賞の1000mごとのラップは、およそ60.0-63.5-60.5のような感じで、中間の1000mで一度緩んで、最後にちょっとした瞬発力が要求されるのが特徴です。
DD産駒は一般に、スピードの持続力が問われるレースに強く、菊花賞の相性のよさも京都コースの特徴(3コーナーからの下り坂でスピードを持続しやすい)からくるものではありますが、それでも
サンデー(SS)系譲りのキレ味は持っています。菊で好走し、当重賞で敗退したDD産駒ファストタテヤマやエーシンダードマンはまさにこのタイプでしょう。
これに対して、ダイヤモンドSの1000mごとのラップは(中間1000-2400mの7F分は、合計タイムに5/7を掛けて1000mに換算しています)、62.5-62.5-61.0のような感じで、中間に緩みません。このような厳しいラップにおいて、条件戦の卒業にも手間取るようなキレ味のないタイプで、スタミナ自慢の馬が浮上すると考えられます。ここ2年間はやや菊花賞に近いラップとなっていますが、今年1人気が予想されるフローテーションは、08年の中間1000m=66.7秒という超緩ラップの菊花賞2着ですから、適性が異なると思います。続けて2着したステイヤーズSも、中間8Fの1000m換算ラップが65.7秒とかなり緩んだラップでした。
これに対して、天皇賞・春のラップは(1000-2200mの6F分は、合計タイムに5/6を掛けて1000mに換算しています)、およそ61.0-62.5-59.5のような感じで、当重賞のラップと同様、中間に緩まないのが特徴です。その結果、トウカイトリックやエリモエクスパイアなど、当重賞での好走後、天皇賞・春でも好走している馬がいます。
以上をまとめると、天皇賞・春や菊花賞向きの血統で、菊のラップではキレ味不足に陥るような鈍足の馬、できれば条件戦の2~4着が多く、それでも徐々に昇級してくるような馬を狙いたいと思います。明日は、登録馬を具体的に考察していきます。
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