![]() 『欧州で繁栄している血統』 この重賞はわかりやすい好走血統があるので、まずはそれからご紹介しましょう。 ・ビーマイゲスト(BG)系 97年 2着 マウンテンストーン 2人気 (父ダンスホール) 01年 3着 シンボリオレゴン 11人気 (父ダンスホール) 05年 1着 クラフトワーク 1人気 (父ペンタイア) 08年 1着 アドマイヤフジ 3人気 (母父Be My Guest) 09年 1着 アドマイヤフジ 4人気 (母父Be My Guest) 父系としての活躍はちょっと古い時期になりますが、近年は母父としてアドマイヤフジの連覇に寄与しました。 このような血統傾向の表れ方の経年変化(父→母父)は、同じ中山芝重賞では京成杯AHのレッドゴッド(RG)系にも見られました。 この系統は欧州色が強いノーザンダンサー(ND)系に属し、日本ではローカル芝重賞が活躍の場でした。 中央でも中山を中心とした時計のかかる馬場が得意で、瞬発力勝負は苦手です。 この系統が走れるということは、瞬発力の求められる度合いが低いということです。 たとえ前半がある程度スローになったとしても、向こう上面から動くような早い仕掛けになりやすいのはこのコース形態が大きいでしょう。 08年・10年のように前半1000m通過が62秒付近でも、後半は11秒台のラップが連発して持続力が求められます。 昨日の記事で『芝重賞の6大系統分析』を行いましたが、以上より基本スローペースの瞬発力レースに強いGroup A~C向きのレースではありません。 今年の登録馬を見渡すと、モエレビクトリーが先手で、コスモファントム・ケイアイドウソジンが番手という形かと思います。 モエレの過去の同コースのレースを見ても、少なくとも08年・10年以下のペースにはなりそうもありません。 ただすんなり隊列が決まってしまえば、以前のような前半59秒台まではどうか、という印象です。 コスモもケイアイもどうしてもというタイプではありませんしね。 以上から、以前と比べればペースが落ち着くケースが増えていることもあり、全く瞬発力がない血統を重視するのはリスクが高いと思われます。 これを示すように、近年は非サンデーサイレンス(SS)系の好走馬が減っており、サンデーサイレンス(SS)系が入っているほうが安心ですね。 そこでサンデーサイレンス(SS)系の中でも瞬発力型(Group A)ではなく、持続力型(Group D)が狙いになります。 Group Dを重視するということで、一緒に走りやすいGroup E・Fの適性も先に見ておきましょう。 結論から言うと、Group Fのサドラーズウェルズ(SW)系はよく、Group Eのグレイソヴリン(GS)系は結果が出ていません。 サドラーズウェルズ(SW)系は今年は該当馬がいないので割愛します。 グレイソヴリン(GS)系は該当馬が多かった昨年も含め、父と母父に限れば過去10年で3着以内ゼロです。 ただ、ここで注意しなくてはいけないのが、アドマイヤベガ産駒は前述のアドマイヤフジに、昨年のトウショウシロッコと激走しているという点です。 アドマイヤベガはサンデーサイレンス×グレイソヴリン(GS)系という配合の種牡馬で、母父のグレイソヴリン(GS)系の影響が非常に強い種牡馬です。 血統で予想する方の多くはご承知でしょうが、グレイソヴリン(GS)系が走るレースではアドマイヤベガ産駒も一緒にというのが常套です。 昨年、グレイソヴリン(GS)系重賞の小倉記念で同産駒を重視して○◎的中できましたが、これが普通で今回のような状況は珍しいです。 同産駒は元来中山芝重賞に強いというのはあるのですが、それだけでは片付けられません。 そこで考えられるのが、このアドマイヤベガ産駒2頭は母系の適性が高かったということです。 前述のアドマイヤフジはビーマイゲスト(BG)系の強さがより強調されます。 昨年のトウショウシロッコは半弟のトウショウウェイヴも一緒に3着に来ました。 昨年シロッコを本命にしながら、ウェイヴを無印という愚の骨頂を犯しましたが、違う父でも一緒に走ったということから、母系の影響力の強さが窺えます。 この兄弟は母がリファール(LP)系×ネヴァーベンド(NB)系の配合です。 この2系統もこのレースの好走血統といえます。 数が多く敗退馬もいるので敢えてあげませんが、ぜひ過去データを見て探してみてください。 以上好走血統としてあげた系統は、すべて欧州で発展した重い血統です。 グレイソヴリン(GS)系は現代の日本に馴染んだように、それらと比べるとそこまで重さがないのかもしれませんね。 ・ナリタクリスタル (スペシャルウィーク×ペンタイア) アドマイヤフジと同じサンデーサイレンス(SS)系×ビーマイゲスト(BG)系です。 この馬はとにかくアドマイヤベガ産駒、グレイソヴリン(GS)系と一緒に走りやすいという特徴があります。 前走の新潟記念では昨年の2着馬を下しています。 このレースの好走馬には中山金杯と両方好走したヴィータローザ・メイショウレガーロもおり、持続力型サンデーサイレンス(SS)系の走りやすいレースでの実績となります。 小倉記念・小倉大賞典・新潟記念よりはグレイソヴリン(GS)系の傾向が落ちて、ビーマイゲスト(BG)系の適性が上がれば、この馬の優位が予想されます。 |
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201101022000 |
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