【東京新聞杯】の血統データから傾向を見ていきます。
『表に出ていないダート血統』
東京新聞杯の血統データ(7年分)

『表に出ていないダート血統』
昨年気持ちいいくらいに外したレースで、過去の見解は一度リセットして考察しました。
このレースは改修後の04年から4年連続で
父サンデーサイレンス(SS)系が勝利したこともあって、この系統の瞬発力が生きると、以前は考えていました。
ただ近年は傾向に変化が見られ、昨年は完全にこのポイントからズレていました。
父サンデーサイレンス(SS)系が勝った06年と07年は上がり1ハロンが12.0秒と、他の年より掛かっているのが特徴です。
それに対して、特に昨年が顕著ですが、上がり1ハロンが11秒台と最後までラップが落ちず、そのままゴールまで雪崩れ込むようなレースが近年は増えてきています。
ちなみに不良馬場で行われた一昨年は、
グレイソヴリン(GS)系と
サンデーサイレンス(SS)系を併せ持つ馬の1~3着独占でしたが、これは特殊な馬場状態の影響と見たほうがよく、昨年は全くの不発でした。
今年は雨は無さそうで、除外していいと思います。
というわけで、今回参考にするのは昨年をメインに、上がり1ハロンが11秒台だった04・05・08年とします。
・10年 1着 2人気
レッドスパーダ (
タイキシャトル×
Storm Cat)
・10年 3着 6人気
エーシンフォワード (
Forest Wildcat×
Cure the Blues)
この2頭が共に持つのが、
ストームキャット(SC)系です。
非常に米国色が強い系統ですが、重要なのはそのダート要素がこの2頭に関しては表面に出ていないことです。
血統的にこの系統の米国色は持っているものの、それを日本ではダート戦ではなく、芝で生かしていると思われます。
実際にこの2頭はダートでの良績がありません。
この系統はこうした字面とは違うタイプが日本には意外と少なくないです。
・10年 2着 1人気
トライアンフマーチ (
スペシャルウィーク×
ダンシングブレーヴ)
この馬は昨年、
ダンシングブレーヴで消してしまったのですが、母のキョウエイマーチが南部杯で2着するなどダート要素を持っていました。
弟のインペリアルマーチがダートで開眼(?)しかけていますが、これは父の
ネオユニヴァースがダート的な要素を寄与していそうなので、当馬はダート的な要素が競走成績には出ていないと思います。
これより、米国型のダート血統を持つものの、それが表に出ていないタイプが狙いになります。
これは、上がり1ハロンが11秒台と最後までラップが落ちず、そのままゴールまで雪崩れ込む、という上のポイントにも合います。
米国的なパワーが芝でスピードを生み出すイメージが大事で、実際にダートで結果が出てしまっている馬は割り引きします。
もう少し過去を見ていきます。
05年の1着
ハットトリック、3着
グレイトジャーニーは
サンデーサイレンス(SS)系ですが、母が米国系で母母父が
テディ(TD)系です。
04年の覇者
ウインラディウスも
サンデーサイレンス(SS)系ですが、母母父が
マッチェム(MC)系で、3着
キスミーテンダーも母が米国系です。
サンデーサイレンス(SS)系でも、米国型の母系を持つ馬は要注意です。
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・
カウアイレーン (
キングカメハメハ×
Silver Hawk)
父は
キングマンボ(KG)系で、08年にリキッドノーツが13人気で2着しています。
母も米国系です。
・
キングストリート (
キングカメハメハ×
Red Ransom)
同じく
キングマンボ(KG)系で、母が米国系で母母父が
テディ(TD)系です。
・
ゴールスキー (
ネオユニヴァース×
Nureyev)
母が米国系で、半兄にダートで活躍したゴールドアリュールがいます。
ただ当馬の場合実際ダートを走ってしまいそうな配合ですが、芝で速い上がりが使えているので、案外違うのかもしれません。
そのあたりの見極めが鍵です。
・
ダノンヨーヨー (
ダンスインザダーク×
フォーティナイナー)
母系が米国出身です。
母父の
フォーティーナイナーは、父としてですが05年にキネティクスが7人気で2着しています。
人気が予想されますが隙は少なそうです。
・
ファイアーフロート (
スペシャルウィーク×
Tabasco Cat)
母が米国系で、母父が
ストームキャット(SC)系、母母父が
マッチェム(MC)系です。