『重要性を増す瞬発力要素』
京都記念は90年代後半をピークに、
父ナスルーラ(NL)系に相性がいいレースでした。
近年は出走数が減っていますが、データ外の00年以前は95年から99年にかけて5連覇しており、
サンデーサイレンス(SS)系が全盛の時代には珍しいほど勝ち馬を輩出していました。
4勝の
グレイソヴリン(GS)系を筆頭に、欧州型の
レッドゴッド(RG)系・
ネヴァーベンド(NB)系もこのレース歴代の好走血統です。
これらの系統は一般に持続力型です。
ただ近年はスローで流れるケースが増えています。
京都外回りなので直線だけの瞬発力勝負にはほとんどならないものの、レースが急に速くなるチェンジオブペースのポイントが存在することが多いです。
勝負所でのペースアップに対応するギアチェンジの能力が求められ、血統傾向にも変化が見られます。
そういったトップギアに入れやすい瞬発力が求められるようになってきています。
欧州型の
父ナスルーラ(NL)系も近年も悪いわけではありません。
ただ瞬発力要素が補強されていないと近年は難しいかと思います。
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母父サンデーサイレンス(SS)瞬発力増強でおなじみの
母父サンデーサイレンスです。
共同通信杯展望でも書きましたが、チェンジオブペースが発生するレースに滅法強く、このレースでの過去の成績はここ4年で5連対するなど、計3-3-0-7です。
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サンデーサイレンス(SS)系&
ニジンスキー(NJ)系近年
サンデーサイレンス(SS)系との配合で好走が多いのが、
欧州型ノーザンダンサー(ND)系の血です。
シックスセンスの
母父ダンチヒ(DZ)系、
ポップロックの
父フェアリーキング(FK)系、
アドマイヤフジの
母父ビーマイゲスト(BG)系、
アサクサキングスの
父リファール(LP)系、といったところです。
特に勝ち切ることが多いのが、
アドマイヤオーラ・シルクフェイマス・ブエナビスタの
ニジンスキー(NJ)系との配合で、母母父にこの血を持つ
シックスセンスを含め、ここ10年で4勝しています。
90年代にも
ダンスパートナー・
ロイヤルタッチの2着があり、1人気馬がほとんどですが信頼度が高いです。
人気敗退は
ヤマニンリスペクトぐらいで、当馬はレース後に故障が判明(レース中かどうかは不確かです)していました。
この配合は
欧州型ノーザンダンサー(ND)系と
サンデーサイレンス(SS)系との配合の中では一番瞬発力があると見ているので、近年の傾向にも合致します。
登録馬で以上の3つの要素を持つ馬をあげておきます。
欧州型の
父ナスルーラ(NL)系オウケンブルースリ (父
グレイソヴリン(GS)系)
トーセンキャプテン (父
グレイソヴリン(GS)系)
ヒカルカザブエ (父
グレイソヴリン(GS)系)
ビッグウィーク (父
レッドゴッド(RG)系)
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母父サンデーサイレンス(SS)シャドウゲイト /
トーセンキャプテン /
トゥザグローリー /
ヒカルカザブエ /
ビッグウィーク /
プロヴィナージュ /
ロードオブザリング・
サンデーサイレンス(SS)系&
ニジンスキー(NJ)系トーセンキャプテン (母
サンデーサイレンス×
Caerleon)
ヒルノダムール (
マンハッタンカフェ×
ラムタラ)
ロードオブザリング (母
サンデーサイレンス×
マルゼンスキー)