【毎日杯】・【阪神芝1800m】の血統データから傾向を見ていきます。
『瞬発力に特化した
サンデーサイレンス(SS)系』
毎日杯の血統データ(4年分)

阪神芝1800mの血統データは
こちら
『瞬発力に特化した
サンデーサイレンス(SS)系』
今年はスプリングS・フラワーCも毎日杯と同じコースで行われるため、3つとも合同で展望をお送りします。
阪神芝1800mは
サンデーサイレンス(SS)系が力を発揮しやすいコースで、重賞でもそれは変わりません。
重賞(毎日杯・ローズS・鳴尾記念)はこれまでに13レース行なわれましたが、そのうち
父サンデーサイレンス(SS)系が9勝、
母父サンデーサイレンスが2勝、の計11勝をあげています。
余程の理由がない限り、本命馬は
サンデーサイレンス(SS)系から選ぶのが妥当でしょう。
ただ
サンデーサイレンス(SS)系が強いと言っても、とにかく出走数が多いので、そこからさらに判断材料が必要になります。
阪神芝1800mで行なわれる重賞は、レースごとのペース差が大きいのが特徴です。
もともと瞬発力が要求されるコースですが、前半のペースが遅くなると、急に大幅なペースアップをするラップが出てくるため、さらに上質な瞬発力要素が求められるようになります。
このペースの緩急によって、走りやすい
サンデーサイレンス(SS)系のタイプは左右されます。
今年の3重賞のペースですが、近年遅い流れが多く、メンバーを見ても速い流れが想定しづらいため、スローに決め打って今回は分析します。
よって
サンデーサイレンス(SS)系の中でも、より瞬発力に特化した馬が狙いです。
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過去の毎日杯の結果を見ていきます。
08年は淀みない平坦ペースで除外します。
07年はスローですが、馬場が渋っていたのでこれも除いてしまいます。
今年は今のところ良馬場で出来そうな予報です。
ということで、09・10年を主に参考にします。
まず目に付くのはやはり、ゴールデンチケットとミッキードリームが激走している、
キングカメハメハ×
サンデーサイレンスの配合です。
瞬発力増強の
母父サンデーサイレンス(SS)自体も強いですが、
キングマンボ(KG)系との相性がいいようです。
加えてアイアンルック・リルダヴァルもそうですが、
ミスタープロスペクター(MP)系との配合で瞬発力を生み出すことに成功した
サンデーサイレンス(SS)系に注意かと思います。
昨年の覇者ダノンシャンティは、
父サンデーサイレンス(SS)系の馬の瞬発力を補完する
Haloのクロスを持っていました。
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今開催の阪神芝1800mの傾向も見ておきます。
7レースが施行され、父か母父が
サンデーサイレンス(SS)系の馬が、馬券圏内馬21頭中17頭を占めます。
ちなみに非サンデーサイレンス(SS)系のその他4頭は、主要4系(父・母父・父母父・母母父)に欧州型の
ノーザンダンサー(ND)系と
ミスタープロスペクター(MP)系を併せ持っていたのは、参考までに。
全7勝をあげている父か母父が
サンデーサイレンス(SS)系の馬ですが、トーセンレーヴを除いて母系に米国型の血を持っていました。
高松宮記念の展望でもふれますが、今の阪神芝は全体的にはダート色が強いため、今年は瞬発力を重視しつつ、米国的なダート要素も考慮することになるかと思います。
以上より、注目馬を見ていきます。
【スプリングS】
・
アドマイヤサガス (
フジキセキ×
Gone West)
サンデーサイレンス(SS)系×
ミスタープロスペクター(MP)系で、母系も米国型です。
ただ母系の
ボールドルーラー(BR)系が濃く、そこまで瞬発力に特化はしていないとみます。
・
オルフェーヴル (
ステイゴールド×
メジロマックイーン)
全兄ドリームジャーニー同様、
サンデーサイレンス(SS)系に
ノーザンテーストが強調された、持続力配合です。
スローの上がり勝負になると苦しいとみます。
・
グランプリボス (
サクラバクシンオー×
サンデーサイレンス)
母父サンデーサイレンスです。
ただ改修後に行われた阪神芝1800m重賞で、
父ナスルーラ(NL)系の3着以内がなく、さらに
サクラバクシンオーとなるとどうかと思います。
・
サトノオー (
ディープインパクト×
トニービン)
サンデーサイレンス(SS)系×
グレイソヴリン(GS)系はやや持続力よりの配合で、極端な瞬発力勝負には弱く、このコースの重賞でも苦戦傾向にあります。
・
ショウナンパルフェ (
アグネスタキオン×
Great Commotion)
サンデーサイレンス(SS)系×
ヌレイエフ(NV)系は持続力配合です。
デビューから3戦は33秒台の上がりを使っていますが、適性があるのは前走の葉牡丹賞のような持続ラップです。
全姉のショウナンタレントも同様のタイプでした。
・
スーサングレート (
キングカメハメハ×
サンデーサイレンス)
ここ2年の2着馬と同じ配合です。
未勝利を勝ったばかりですが、血統的には要注意です。
・
ベルシャザール (
キングカメハメハ×
サンデーサイレンス)
上に同じです。
瞬発力があまりないと言う声もあるようですが、過去の2頭もこのレース以前はそこまで瞬発力を見せていませんでしたし、このコースで瞬発力を発揮できる血統的なポテンシャルはあると思っています。
・
リフトザウイングス (
ハーツクライ×
Cozzene)
サンデーサイレンス(SS)系×
グレイソヴリン(GS)系で、あまり後方からだと差し損ねる不安があります。
・
リベルタス (
ディープインパクト×
Garde Royale)
サンデーサイレンス(SS)系×
ネヴァーベンド(NB)系で、持続力よりの配合です。
前で早めの競馬をすればどうかですが。
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【フラワーC】
・
アフロディーテ (
アグネスタキオン×
Seeking the Gold)
近親のリルダヴァルやダノンパッションのように、Wind In Her Hairに米国系の軽い
ミスタープロスペクター(MP)系が配合された繁殖牝馬に、
サンデーサイレンス(SS)系種牡馬を付けると瞬発力に特化したタイプが出るようです。
前走は超スローの正味ラスト3ハロンだけの競馬で、人気も集めそうですが。
・
サトノフローラ (
アグネスタキオン×
Avenue of Flags)
父サンデーサイレンス(SS)系で、
ボールドルーラー(BR)系が強調された持続力に特化した配合です。
キャリアの浅さも気になります。
・
ハブルバブル (
ディープインパクト×
Loup Sauvage)
サンデーサイレンス(SS)系×
ネヴァーベンド(NB)系で、持続力よりの配合です。
怒りの連闘がどう出るかですね。
・
マイネイサベル (
テレグノシス×
サンデーサイレンス)
母父サンデーサイレンスです。
ただ上でも書いたように、
父ナスルーラ(NL)系、ひいては
父グレイソヴリン(GS)系の不振が不安です。
本命にした前走のクイーンCも高適性でした。
・
マヒナ (
キングカメハメハ×
More Than Ready)
非サンデーサイレンス(SS)系ですが、ダート色が強くなれば、父の
キングマンボ(KG)系が生きるかと思います。
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【毎日杯】
・
トーセンレーヴ (
ディープインパクト×
Caerleon)
サンデーサイレンス(SS)系×
Caerleonは瞬発力配合で、兄弟の走りからも切れ味は強烈です。
まず逆らえないでしょう。
・
リヴェレンテ (
キングカメハメハ×
サンデーサイレンス)
上でも注目した配合です。
新馬戦では瞬発力勝負を差し切っています。
・
レッドデイヴィス (
アグネスタキオン×
トニービン)
サンデーサイレンス(SS)系×
グレイソヴリン(GS)系で、遅いペースになるとどうかです。