【新潟記念】
グレイソヴリン(GS)系が非常に強いレースの代表格です。
ただコース形態上の問題で、近年はスローペースになることが増え、以前ほど力を発揮しきれないレースも出てきています。
とはいえ遅いペースでも、長い直線があることでこの系統特有の持続力はある程度活かせるため、水準以上の力は出せています。
ゆえにペースが流れれば勝ち切り、緩めば2・3着までというスタンスで捉えます。
今年は少頭数かつ引っ張りそうな馬がいないため、遅い流れが濃厚な面子構成です。
自分の予想スタンスではそういった場合でも、血統傾向が嵌ったときに見返りが大きいと見てハイペースに決め打つことも多いのですが、今年はさすがに高望みといえそうです。
よって
グレイソヴリン(GS)系の影響が強い、
アドマイヤベガ・
タニノギムレットをそれぞれ父に持つ、
サンライズベガ・
セイクリッドバレーは対抗・3番手までとします。
そして本命馬は、
グレイソヴリン(GS)系が勝ち切れなかった04・08・09・10年の優勝馬の血統を重視して選択します。
04年スーパージーンは
サッカーボーイ産駒、08年アルコセニョーラは
ステイゴールド産駒です。
この2頭の種牡馬は後者の母が前者の全妹という関係で、
デイクタスの影響が強く適性が似ています。
09年ホッコーパドゥシャは
マヤノトップガン産駒、10年ナリタクリスタルは
スペシャルウィーク産駒です。
これらの種牡馬に共通するのが、自身が菊花賞・天皇賞春を制していたり、産駒・系統自体がこの2レースで相性がいいという点です。
スローの年にこうした傾向が出るのはやや奇異に映りますが、遅く流れたほうがスタミナが問われるケースもあるのは確かです。
まず全体的に淀みなく流れると、スタミナがあってもスピード不足の血統が付いていけないことがあります。
その不安が無くなることと、仕掛けのポイントが早くなることで、スピードを持続するスタミナが問われやすくなる点があげられます。
昨日見ていた世界陸上の男子800mでも、こうしたレース展開は案外スタミナを消費すると解説の方が仰っていました。
グレイソヴリン(GS)系がこの2レースに強くないことからも、この見立ては正しいのではないかと思います。
◎
トウショウウェイヴ (
ステイゴールド×
ニッポーテイオー)
前述の
ステイゴールド産駒です。
また
サンデーサイレンス(SS)系×
リファール(LP)系の配合は、ヴィータローザが3着を2回、トウショウシロッコが2・3着を一回ずつと、人気薄で好走しています。
後者とは半兄弟の関係でもあります。
今回は
グレイソヴリン(GS)系からのチョイずれが予想のポイントですが、同じくこの系統が強い小倉記念でも、この
サンデーサイレンス(SS)系×
リファール(LP)系が、
グレイソヴリン(GS)系を抑えるという年が多く出ています。
サンデーサイレンス(SS)系の中では瞬発力に欠ける配合で、スタミナ・持続力が問われるこうしたレース展開が向くと思われます。
長々と書いてきたものの、馬自体が終わってしまっている可能性も少なくないですが、加齢とともに前に行けなくなっているので、置いていかれない流れは歓迎したいです。
嵌ったときには爆発的な走りをする血統なので、狙う価値は充分とみます。
なお、同じ
ステイゴールド産駒の
シャイニーブラウンを上位に取らなかったのは、
サドラーズウェルズ(SW)系の成績が散々なレースで、全兄弟の系統の
フェアリーキング(FK)系を当馬が母父に持つが故です。
1人気が予想される
タッチミーノットですが、
ダンスインザダーク産駒が左回りの芝2000m重賞(新潟・東京改修後)で悲惨な成績のため消します。
父は上記の菊花賞・天皇賞春血統という条件を満たすので、リスクは確かに高いです。
ただ
ダンスインザダーク産駒は菊花賞は抜群の成績で天皇賞春はさっぱりという珍しい傾向を示しており、菊花賞は一種の曲芸のような印象も受けるので、新潟大賞典同様の評価とします。
◎10 トウショウウェイヴ
○9 サンライズベガ
▲3 セイクリッドバレー
△5 1 8 2