【キーンランドC】
洋芝のレースで欧州型の
ノーザンダンサー(ND)系がポイントです。
ただ単純に欧州血統を選ぶわけではなく、これにもう一つ条件を加えます。
09年の覇者ビービーガルダンは
チーフベアハート産駒、2位入線モルトグランデは
War Chant産駒でともに
ダンチヒ(DZ)系です。
10年の覇者ワンカラットは
フェアリーキング(FK)系の
Falbrav産駒です。
この3頭は
ボールドルーラー(BR)系を持つ点で共通しています。
チーフベアハートと
Falbravは自身の母父に、モルトグランデは母父にこの系統を持っています。
07年の覇者クーヴェルチュールは
ヌレイエフ(NV)系の
ブラックホーク産駒、09年の3位入線ドラゴンウェルズは母父が
ノーザンダンサー(ND)系の
Hero's Honor、10年の2着馬ジェイケイセラヴィは母父が
リファール(LP)系の
コマンダーインチーフです。
この3頭は
ロベルト(RO)系を持つ点で共通しています。
上述の
War Chantも母父がこの系統です。
ブラックホークと
コマンダーインチーフは自身の母父に、ドラゴンウェルズは父にこの系統を持っています。
何を言いたいかというと、この
ボールドルーラー(BR)系と
ロベルト(RO)系は、
ノーザンダンサー(ND)系を中心とする欧州血統が日本の芝に適応する潤滑油になっているのではということです。
ここで思い起こされるのが中山で行われた02年のジャパンCで、勝ったのが上述の
Falbrav、2着が
ロベルト(RO)系のSarafan、3着が
ロベルト(RO)系×
ボールドルーラー(BR)系のシンボリクリスエスでした。
中山施行で欧州要素が増しつつも、日本の芝への適応力が求められたこの年の結果もこの考えを後押しします。
非ノーザンダンサー(ND)系ですが、08年の覇者タニノマティーニは
ウォーニング産駒です。
この馬は欧州芝で活躍し、上記
コマンダーインチーフの半兄の関係で、母父が
ロベルト(RO)系です。
昨年エリザベス女王杯を制したSnow Fairyが、
ロベルト(RO)系×
マッチェム(MC)系だったりもします。
上記の勝ち馬4頭に共通するのが、父が日本芝G1に実績がある欧州血統馬ということです。
ブラックホークと
Falbravは自身が勝利、
ウォーニングと
チーフベアハートは産駒が勝利しています。
以上より、日本芝G1にも実績がある欧州血統馬がこのレースの狙いになります。
ただ今年はリピーターのビービーガルダンを除けば、
ボールドルーラー(BR)系と
ロベルト(RO)系が強調された欧州血統馬がいないので、他系統から選択します。
◎
レジェトウショウ (
キングヘイロー×
ジェイドロバリー)
父の
キングヘイローは
リファール(LP)系で、自身・産駒ともに日本芝G1を制しています。
上記の注目種牡馬のG1実績でスプリンターズSが共通の好走レースになっています。
ブラックホーク・
ウォーニングが自身・産駒でそれぞれ勝利、
チーフベアハートは2着馬を出しています。
当種牡馬は産駒がスプリンターズSを制していますが、その
チーフベアハートの2着馬を破ってのものだけに価値があります。
リファール(LP)系は日本で成功した
ノーザンダンサー(ND)系と言えますが、
ダンシングブレーヴを介すると、その欧州色の強さからスピード不足に陥りやすい性質を持ちます。
サンデーサイレンス(SS)系との配合に活躍馬が多いのも、これを解消するからだと思っています。
キングヘイローは母父が
サンデーサイレンスのお父さんの
Haloですが、それ故に
サンデーサイレンス牝馬と配合がしづらいデメリットを持っています。
一般的にはあまり印象はないかもしれませんが、自分は欧州色の強い種牡馬で、活躍馬にはスピードを補完する配合を持つ馬が多いと思っています。
G1馬カワカミプリンセスは母系に
ボールドルーラー(BR)系が強調された馬ですし、芝重賞で好成績を残したヘイローフジ・ホッコーソレソレー・ムラマサノヨートーは母父が
ミスタープロスペクター(MP)系です。
当馬の母父は
ミスタープロスペクター(MP)系の
ジェイドロバリーで、自身が欧州馬かつ産駒が日本の芝G1を勝っているという点でも今回の趣旨にピタリです。
また当馬の母系はスイープトウショウ・サマンサトウショウがおり、軽快なスピードをさらに補ってくれます。
リファール(LP)系・
ミスタープロスペクター(MP)系との相性も前者から良さそうです。
◎11 レジェトウショウ
○15 ジョーカプチーノ
▲8 カレンチャン
△1 9 3 4