【フェアリーS】の血統データから傾向を分析します。
フェアリーSの血統データ(3年分)

09年は前半1000m通過が60.9秒のスローペース、10・11年は同56.8秒・57.1秒のハイペースでした。
ペースが流れたここ2年は血統的に大きな特徴が出ています。
コスモネモシン・ダンスファンタジア・スピードリッパーはそれぞれ
サドラーズウェルズ(SW)系・
フェアリーキング(FK)系兄弟と
サンデーサイレンス(SS)系を併せ持っていて、これが最重要の血統構成とみていいでしょう。
アプリコットフィズ・アドマイヤセプターに09年のグッデーコパは
グレイソヴリン(GS)系と
サンデーサイレンス(SS)系を併せ持ち、この配合は次点です。
よって速い流れになれば欧州のスタミナ血統が優勢で、
サンデーサイレンス(SS)系も持っていたいところです。
またジェルミナル・コスモネモシン・スピードリッパーに共通するのが、
サンデーサイレンス(SS)系と
ボールドルーラー(BR)系を併せ持つ点です。
持続力増強配合で、中山芝重賞ではよく傾向が出ます。
逆に上位人気で敗退した馬を見ると、パールシャドウ・アドマイヤテンバは父が
ヴァイスリージェント(VR)系、イングリッドは母が
Wild Again系×
ボールドルーラー(BR)系、エリザベスムーンも兄がリミットレスビッドと、総じて米国型の血やダート的な要素が多く見られます。
このタイプで走ったのは緩ペースだった09年のアイアムネオくらいで、ペースが上がれば苦しいはずです。
ペースは枠順が出てからじっくり考えますが、この展望では血統傾向が出やすい、ペースが流れる方向で各馬を見ていきます。
・
オメガハートランド (
アグネスタキオン×
エルコンドルパサー)
父が
サンデーサイレンス(SS)系×
ボールドルーラー(BR)系の
アグネスタキオン、母母父が
グレイソヴリン(GS)系です。
鍵は母父
エルコンドルパサーの
サドラーズウェルズ(SW)系の血が、深いところにある分影響力がどれほどかです。
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シャンボールフィズ (
キングカメハメハ×
サンデーサイレンス)
アプリコットフィズの妹ですが、父がグレイソヴリン(GS)系から
キングマンボ(KG)系に代わる分、適性は落ちるかと見ています。
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ラシンティランテ (
アグネスタキオン×
エンドスウィープ)
クラフティワイフの一族は、
サンデーサイレンス(SS)系の種牡馬が交配されると、ニューベリー・ダークメッセージ・スパイキュール・ケアレスウィスパー・ヒーローと、総じてダート色が強くなる傾向にあります。
当馬はアドマイヤキラメキが母で
エンドスウィープがプラスされていて、さらにダート色が強まっている可能性もあります。
ペースが流れたら不安がある血統とみます。
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ラミアプリマベーラ (
トーセンダンス×
フレンチグローリー)
サンデーサイレンス(SS)系×
サドラーズウェルズ(SW)系です。
ただ過去の3頭と比べると血統的な格が落ちて、洗練されたところがないのがどうかです。
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ルネッタアスール (
ロージズインメイ×
エリシオ)
母父が
フェアリーキング(FK)系、祖母がコイントスの全姉で
サンデーサイレンスの血も持っています。
深いところですが
ボールドルーラー(BR)系も持っています。