【皐月賞】展望その1
過去の皐月賞・今開催の中山芝の血統データから好走血統を見ていきます。

今回のテーマは「皐月賞における
ブライアンズタイムの衰退と
母父トニービンの繁栄」です
ここ3年で最も注目されるのは
母父トニービンでしょう。06年ドリームパスポートが10人2着、07年ヴィクトリーが7人1着、08年キャプテントゥーレが7人1着と3年連続で人気薄が連対しています。近年は以前と比べてレースで求められる適性も変化してきている感があり、最近の傾向にやはり気をつけるべきです。
というのも一昔前の皐月賞では
ブライアンズタイム産駒がよく好走していましたが、近年ヴィクトリー以外は目立った成績を残していません。つまりヴィクトリーは
ブライアンズタイムの適性ではなく、
母父トニービンの適性を活かしたといえます。
この変化は同じ中山で行われる有馬記念でも見られます。一昔前の有馬記念は
ブライアンズタイムが属する
父ロベルト(RO)系が非常に強いレースでした。しかし近年はこの勢いは影を潜め、代わりにこちらでも
母父トニービン産駒が走り出しました。ディープインパクトに土をつけたハーツクライを筆頭に、リンカーンが連対、昨年は最低人気のアドマイヤモナークが大穴をあけています。
元来
トニービンの血は東京巧者として知られており、両レースでも以前はむしろ適性の低い血統でした。それを考えると馬場変化による血統傾向に変化が出たと見ることが出来ます。これは03年の連続開催の対策で、芝を02年までに少しずつオーバーシードに変え始め、連続開催の前に一気に全てオーバーシード馬場になった影響と考えられます。G1以外でも、今開催の中山芝で
トニービンの強い傾向が出ていたように、昔よりも近年傾向が出る割合が増えている印象です。
今年の登録馬で
母父トニービンはサニーサンデー(抽選対象)、リクエストソングの2頭です。
リクエストソングは父が
シンボリクリスエス産駒で今のところ芝G1では目立った成績を残せていないのは確かに不安材料です。しかし重賞のタイトなペースになると力を発揮する産駒が多く、皐月賞は最も向いたクラシックG1ではないかと見ています。(今回が初出走です。)
その辺りのペース・他馬の血統分析は明日また更新予定です。