【CBC賞】展望
過去のCBC賞の血統データから好走血統を見ていきます。

『ダート実績・血統が重要な鍵』
このレースの鍵を握るのは、ダート実績とダート血統です。
まず過去の好走馬のダート実績・血統を見ていきます。

まずダート実績ですが、14頭中11頭に実績があり、無かったのは3頭のみです。ブラックバースピンはその時点では出走なしでしたが、その後オープンで2着しています。アルーリングボイスは前走ダート戦を使われていました。シーイズトウショウは出走経験なしですが、当時の開催で
サクラバクシオー産駒が多数激走しており、開催傾向の影響と見ることができます。
続いて血統です。父か母父に米国のダート血統を持つ馬が多いです。
フジキセキは
SS系の中では米国的なダート要素を持った種牡馬なので、これも含めればほとんどの馬に当てはまります。
またその中でも欧州血統を併せ持つタイプがよく、2頭の勝ち馬を出している
米国×
欧州配合がベストです。次いで3頭の2着馬を出している
欧州×
米国がよいです。
リミットレスビットは血統的にはこの要素はないですが、ダート重賞2勝の実績がありました。
つまりダートでもまずまずの実績を持ち、芝に転戦して才能を開花させるようなタイプが理想です。スリープレスナイトを筆頭に、テイエムアクション・ナカヤマパラダイス・ワイルドシャウトなどが血統的にもモデルといえます。ダート実績がない馬でも出走が無かったりもしくは少なく、血統的にダートのほうが走りそうな馬は注意です。過去ではブラックバースピン・アルーリングボイスがそうですね。
続いて過去の凡走馬のダート実績・血統を見ていきます。
なお別の年に好走している馬は除いています。

まずダート実績ですが、シンボリエスケープを除く8頭中7頭に実績がありません。ダート実績のない人気馬は危険ということがわかります。
続いて血統です。8頭全馬にあてはまる共通点があります。全馬父か母父に
サンデーサイレンス、もしくは
サクラバクシンオーの血が入っています。
米国・
欧州のように分類するならば、この2頭は
日本といえます。日本のスピード馬場に向いた血統であり、このレースで問われるダート的な要素とは無縁です。
以上から出走予定馬の中で有力どころのダート実績・血統を見ていきます。

ウエスタンダンサーはダートで3勝の実績があり、
ヴァイスリージェント(VR)系×
欧州型ノーザンダンサー(ND)系は昨年の覇者スリープレスナイトと同じです。
VR系は有名な芝・ダート兼用血統で、ダート要素が要求される芝に強いです。スリープレスナイトの
父クロフネは産駒のダート通算勝利数が芝の3倍近い種牡馬です。当馬の
父デヒアも2.5倍以上ダートのほうが勝ち鞍が多く、このレースに合いそうです。
この馬もスリープレスナイトと同様にダート→芝と路線を変更して素質が開花しました。もちろんスリープレスナイトを満開すれば、こちらは狂い咲きでもう散ってしまった!?くらい差があるかもしれません。ただもう一花咲かせるならば、ここは絶好の舞台といえるでしょう。
アーバンストリートは
フォーティーナイナー(FN)系×
ヌレイエフ(NV)系で、昨年2着で今年も出走が予想されるスピニングノワールの逆配合です。
父スウェプトオーヴァーボードは産駒の通算勝利が、芝よりダートのほうが多い種牡馬です。
不安点はダートを3戦してすべて着外ということです。
タニノマティーニは血統的にはダートを走ってもおかしくなく、配合もいいのですが、昨年敗退しているだけに多くは望めません。
メイショウキトリは地方ですがダートで2勝しています。配合的にも
欧州×
米国でまずまずです。昨年のCBC賞が行われた週に同コースで勝利しており、最終週の馬場も向きそうです。
エイシンタイガーはダート戦の出走はありませんが、
父コロナドズクエストは産駒のダート通算勝利数が芝の2.5倍以上の種牡馬です。
フォーティーナイナー(FN)系×
SS系は今開催の注目血統で、開催傾向重視なら有力です。
最後に人気が予想される馬の消し要素を探ります。
ソルジャーズソングはダート実績がなく、
父サンデーサイレンスです。高松宮記念激走の
SS産駒で、同じくダート実績なしのペールギュントは1人気で6着敗退しています。
当馬に関しては高松宮記念で◎、シルクロードSで○にしたように取捨選択は見極められていると思います。昨年の奥多摩Sも含めて
SSの傾向を忠実に再現する馬で、適性の低い今回は厳しいでしょう。
トレノジュビリーもダート実績がなく、
父サクラバクシンオーです。ほぼ同配合のアグネスラズベリが8人3着しているのがどうかですが、人気なら消して勝負しても面白いでしょう。
モルトグランデもダート実績がありません。米国的ダート血統を持つ点はいいですが、先週
父ダンチヒ(DZ)系が不調だったのがマイナスです。
また奥多摩S・シルクロードS(◎でした)・オーシャンSと、ソルジャーズソングとほぼ同じ着順で仲良しのようなので、今回は一緒に後ろの方で遊んでいていただけると助かります。