【宝塚記念】展望
過去の宝塚記念の血統データから好走血統を見ていきます。

『
サンデーサイレンス(SS)と
ノーザンテースト(NT)の血が波瀾を呼ぶ!?』
宝塚記念は阪神開催では98年以来
父SS系の勝利がないG1です。ただまったく狙えないかというと、そうではありません。当ブログでよく出てくる
SS系の分類で、
SSらしいスピードを最後のキレという形で発揮するタイプと、
SSらしくないスピードの持続力で勝負するタイプがあります。確かに前者は不調ですが、後者からは好走馬が多く出ています。今現在最後の勝ち馬になっているサイレンススズカは後者の典型のような馬です。その前年の勝ち馬マーベラスサンデーも異端の部類に入る馬でしょう。概して
SS系が勝てないG1というのは、敢えて後者を狙うというのが一つの戦略になります。
その観点で見たとき最も目立つのは、
サンデーサイレンス(SS)と
ノーザンテースト(NT)の血を持った馬の活躍です。
SS×
NT配合では00年ジョービッグバンが9人3着、08年インティライミが11人3着しています。ダイワメジャーは5人12着と敗退しましたが、これは阪神の出張馬房の騒音にやられて-16kgと出来がなかったようなので例外と見ていいでしょう。
また
父SS系で母母父に
NTを持つ馬では、07年ファストタテヤマが16人5着しています。00年より前でも98年にステイゴールドが9人2着しています。
また昨年12人4着で今年も出走するサクラメガワンダーは、母が
SS×
NT配合でした。
改修後のここ2年でも3頭の激走馬がおり、最も注目される血統です。
今年の該当馬はすでに一度激走している、インティライミ・サクラメガワンダー以外では2頭います。
スクリーンヒーローは
グラスワンダー×
SSで、母が
SS×
NT配合とサクラメガワンダーとほぼ同じ血統です。
ドリームジャーニーは父が先述の
ステイゴールドで、母母父も
NTです。
SS系に
NTの4×3のクロスがありこの血が強調されています。もうひとつこの馬を推せるポイントは、SS系で現役時代にこのレースを好走した種牡馬は産駒も走っていることです。マーベラスサンデー→シルクフェイマス、スペシャルウィーク(2着)→インティライミがあげられます。ステイゴールドもそれに続けるか、注目です。
この
SS×
NT配合が活躍するG1に有馬記念があります。07年は2・3着、08年は1・3着で、昨年は1・3着馬に○◎を打ちました。有馬記念も冒頭で紹介した
SS系の分類があてはまるG1です。
SSらしくないスピードの持続力で勝負するタイプが優勢です。
ということで
SS系に関しては宝塚記念と有馬記念は似た傾向があるようです。これは両レースが非根幹距離で、上がりがかかりやすいのが一因だと思います。実際上記配合以外で来る
SS系は、有馬記念でも好走した馬が多いですね。シルクフェイマス・ハーツクライ・ゼンノロブロイ、
母父SSではポップロックもそうです。
これを考えると
SS系ではありませんが、宝塚記念と有馬記念を両方勝っている
グラスワンダーを父に持つスクリーンヒーロー・サクラメガワンダーもいいでしょうね。
思い起こせば99年の宝塚記念は1着グラスワンダー、2着スペシャウィーク、3着ステイゴールドでした。有馬記念でも98年に1着グラスワンダー、3着ステイゴールド、99年に1着グラスワンダー、2着スペシャルウィークでした。
今度は3頭が産駒で対決になりますね。楽しみです。