【関屋記念】展望
過去の関屋記念の血統データから好走血統を見ていきます。

『左回り芝マイル重賞のお宝種牡馬は!?』
下の表は関屋記念が行われる、
芝左回り1600m重賞(新潟・東京)の2000年以降の種牡馬別通算成績です。
突然ですがクイズです。
Q.勝利数1位~5位の種牡馬を順にすべて答えなさい。
A.↓反転してください。
1位サンデーサイレンス 2位フジキセキ 3位タニノギムレット 4位アグネスタキオン 5位フレンチデピュティ 割と簡単でしたでしょうか?
通常このような大括りの統計はあまり有効とは思いませんが、この条件ではとにかく買えば儲かる種牡馬がいるので紹介しました。
では個別に見ていきましょう。
1位
サンデーサイレンスは簡単ですね。着別度数から明らかにモンスターサイアーのものです。
3位
タニノギムレットは他の産駒もなかなか良いものの、ウォッカ1頭が勝率・連対率・3着内率に大きく寄与している種牡馬です。
5位は
フレンチデピュティは全体的に優秀な数値で単勝回収値が跳ね上がっていますが、これはNHLマイルカップでのピンクカメオのブービー人気勝利が大きいです。
4位
アグネスタキオンは勝率・連対率・3着内率が優秀で、人気馬が確実に走るイメージです。
注目は2位
フジキセキです。単複回収値が非常に優秀で、勝率・連対率・3着内率も高いことから、安定して穴をあけていることがわかります。評価できるのは、人気馬の出走が上位勢の中では極めて少ない点です。単勝平均人気が10.5人気と、上位では唯一の2桁台です。
新潟2歳S・NHKマイルC・ヴィクトリアMなどは特に激走が目立つ重賞ですが、その他の同条件での重賞でもよく走っています。
関屋記念も例外ではなく、オースミコスモが8人1着、ニューベリーが10人3着と激走しています。
今年の登録馬ではタマモナイスプレイと除外対象のエフティマイアが該当します。タマモナイスプレイはニューベリーと同じ母父
ノーザンテーストとの配合です。また
母母父ハンプトン(HP)系はオースミコスモの母父に入っています。
フジキセキ産駒は今年まだ重賞で連対がありませんが、この得意な芝左回り1600m重賞の出走が少ないことも影響していると思います。2頭しか出ていませんが、クイーンCでエイブルインレースが8人3着と好走しており、ここが狙い処といえるでしょう。
サンデーサイレンス(SS)系で見ると、第2世代では上記のように
フジキセキ・
アグネスタキオンの成績が優秀です。この2頭はサンデーらしいスピード・キレを持つ種牡馬です。
この2頭以外の
サンデー第2世代は、この条件では2勝のみです。芝重賞全体では100勝以上していることから、苦戦傾向にあるといえます。
新潟・東京の芝マイル戦はそのコース形状から、最後の直線で瞬発力が要求されます。特に新潟では最後から2F目が10秒台前半になることも多く、この傾向が顕著です。という意味で
フジキセキ・
アグネスタキオンの成績がいいのは、納得できます。その他の種牡馬はこの2頭に比べると、キレ負けするので分が悪いというわけです。
今回ヒカルオオゾラ・キャプテントゥーレが人気を集めることが予想されます。この2頭に加え、これもある程度人気になりそうなキャプテンベガの3頭はともに、
SS系×
トニービンの配合です。もちろん適性は似てきますが、敢えて種牡馬で優劣をつけるなら、
マンハッタンカフェ産駒のヒカルオオゾラは、
アグネスタキオン産駒のキャプテントゥーレ・
SS直仔のキャプテンベガより適性は下ということになります。
マンハッタンカフェは
セントサイモン(ST)系との配合という点で
フジキセキと同様ですが(NHKマイルCでジョーカプチーノに注目したように)、スピード・キレに秀でているのはやはり
フジキセキのほうだと思います。
またヒカルオオゾラの前走エプソムCは、
セントサイモン(ST)系と
ナスルーラ(NL)系を併せ持つ血統が強い当馬に向いた重賞であり、重賞好走はこのエプソムCでの2回のみです。瞬発力が要求されたマイラーズCでは敗退しており、エプソムC3着のキャプテンベガとの2馬身は、適性面の上げ下げでひっくりかえる可能性があると思います。はっきり駄目なデータがあるわけではないですが、この3頭の中では下と見るため軽視の予定です。