展望その2
『スピードの持続力が問われるレースで危険な血統とは!?』
展望その1は
こちら『スリープレスナイトは鉄板!?』
展望その1の「
芝スプリント重賞のタイプ分け」で、セントウルSは完全な
スピード持続タイプレースと分析しました。
一定のスピードでダーっと駆け抜けることができるタイプが最も好走しやすいレースだといえます。
「
芝スプリント重賞のタイプ分け」

このような
スピードの持続力が問われるレースで危険なのは、持続力タイプとは逆のベクトルを持つ
瞬発力(キレ)を身上とするタイプです。
「芝スプリント重賞のタイプ分け」で純粋な
キレタイプレースに分類できるのは、【高松宮記念】と【シルクロードS】です。
今年の高松宮記念のラップです。
11.9-10.3-10.9-11.5-11.4-12.0
(2F-3F・3F-4F目で大きくペースが落ちています)
展望その1のセントウルS・京阪杯のラップと比べると、ラップ間の緩急差が大きいことがわかります。
08年のシルクロードSのラップです。
12.3-10.6-10.8-11.2-11.9-12.3
(3F-4F・4F-5F目で大きくペースが落ちています)
年によって多少差がありますが、概ね同様の傾向を示します。同じ京都芝1200mでもシルクロードSと京阪杯は性質を異にするレースです。
この
キレタイプレースで強いのは、
父サンデーサイレンス(SS)系です。
高松宮記念で
サンデーサイレンスが強いのは有名です。
シルクロードSでも、テイエムサンデー・タマモホットプレイ・ファイングレイン、今年のソルジャーズソングなど好走馬が多いです。
古馬芝スプリント重賞で
父SS系を進んで本命に出来るのは、この2つのレースです。
一部の血統を除いて一般的に瞬発力で勝負する馬が多い
SS系は、この2つのレースのように
道中でラップが落ちるところがあるとそこで脚をためてラストで爆発させることができます。
しかし今回の
セントウルSのように、道中でほとんどペースが落ちず一定のラップで推移するレースは一概に苦手です。
SS系はスピードを持続させる能力は、他の持続力が売りの血統と比べると弱いです。落ちないペースについていくとラストのキレが殺がれ、かといって控えても届きません。
過去2年を見ても見ても
SS系は苦戦しています。
07年に1人気のキンシャサノキセキが何とか3着を死守していますが、そのほかは昨年1・2人気で揃って飛んだスズカフェニックス・ファイングレインなどが沈んでいます。オレハマッテルゼも敗退しており、これらはすべて高松宮記念の勝ち馬です。この点から見ても
高松宮記念とセントウルSは間逆の性質示すレースといえるでしょう。
今年の登録馬では、高松宮記念で激走した
SS産駒ソルジャーズソングは買ってはいけないタイプの代表といえます。
また人気が予想される
アルティマトゥーレも同タイプなので買えません。そもそも
サンデーサイレンス(SS)系×
グレイソヴリン(GS)系は上級条件の芝1200mで走る馬がほとんどいません。過去重賞に出てきた馬すら3頭しかいません。
最後にこのような持続力レースでも押さえたほうがいいタイプの
SS系をあげておきます。
昨年8人4着したジョリーダンスの
ダンスインザダーク産駒、同じく昨年13人5着したレットバトラーの持続力強化配合
SS系×
ノーザンテースト(NT)系です。
今年の登録馬では、
ダンスインザダーク産駒の
マルカフェニックスには注意を払いたいです。