FC2ブログ
スプリンターズS(09年)展望
過去に行なわれた【スプリンターズS】の血統データから血統傾向を見ていきます。
『シーニックブラスト・アルティマトゥーレの適性は?』
『デュランダルをモデルとするSS系の好走条件』

過去のスプリンターズSの血統データ(8年分)
スプリンターズS

中山芝1200mの傾向による、プレ展望はこちら

スプリンターズSは、当ブログの芝スプリント重賞タイプ分けにて、いまだ明確な分類ができていません。そのため主テーマとなるような方向性が見出せないまま、いくつかのサブ的なテーマ(主に各馬の個別適性)につき考察をしたいと思いますのでご了承ください。


シーニックブラストの適性』
まずは、最も気になる外国馬シーニックブラストの適性について。当馬はサドラーズウェルズ(SW)系×リボー(RI)系という配合で、日本のスプリント戦線ではまず見ない配合です。
SW系のスプリンターってありなのか? 結論から言うと、ありだと思います。SWほどの大種牡馬となると、その能力のスケールを維持したまま母系によってその適性を大きく変化させます。実際、今年アメリカで話題になっているレイチェルアレクサンドラはSW系のメダグリアドーロ産駒で、SW→エルプラド(母父サーアイヴァー)→メダグリアドーロ(母父ダマスカス系)と母系にアメリカの血統が入る中で、ダートの怪物を輩出しました。
当馬の父シーニックは、SWに、米国スピード血統のボールドルーラー(BR)系牝馬が配合されています。このタイプのSW系種牡馬の産駒は日本で走っている馬には今のところいなく、我々が抱いているSW系のイメージとは異なる可能性が高いです。
次に、過去に好走した外国馬の血統です。
04年8人3着ケープオブグッドホープ;クラリオン(CL)系
05年1人1着サイレントウィットネス;コンキスタドールシエロ(CC)系
06年1人1着テイクオーバーターゲット;ミスプロ(MP)系~ダミスターのライン
無敗で乗り込んできたサイレントWを除く2頭は、実は既にスプリンターズSでの好走が証明されている系から出ています。
クラリオン(CL)系;00年16人1着ダイタクヤマト
ミスプロ(MP)系~ダミスターのライン;01年4人1着トロットスター
つまり、日本馬が証明済みの好走血統ならばシーニックブラストも狙えるということですが、SW系はどうでしょうか。この時期に移ってからは、SW系の出走は実に1頭、ローエングリンが07年に13人6着しています。ローエンの父シングスピールは母父ヘイローで、米国臭のするSW系である点ではシーニックと同じです。シーニックブラストは悪くない、展望ではその辺でお茶を濁します。


アルティマトゥーレの適性』
フジキセキ(サンデーSS系)×トニービン(グレイソヴリンGS)系配合です。当馬の前走セントウルS1着は、阪神開幕週のSS系GS系配合の傾向の恩恵を受けています。傾向の恩恵があったにせよ、スリープレスナイトに0.4差つけて勝ったのは評価できます。
これまで当馬のレースぶりから、フジキセキ×GS配合らしくない、血統の設計図とズレがあるのではないかと考えた事もありました。しかし、過去の連対したレースは新馬戦を除くとすべて、あの脚質でありながら出走馬中3位以内の上がりを記録しています。つまり、バクシンオー産駒のようにスピードで押し切っているわけでもなく、直線でもう一度一定の瞬発力を発揮して突き放していることがわかります。アイビスSDで3着敗退し、SS系GS系配合の傾向の恩恵をしっかり利用したこの2戦を見て、血統の設計図に近いと判断するようになりました。では適性は?
アルティマの結論を出す前に少し寄り道させてください。


『スプリンターズSのラップと脚質』
当G1のレース特性について考察しておきます。グリーンチャンネルの「結果分析」という番組でも言われていましたが、
① 上がりがかかるラップになった年は逃げ・先行馬が活躍
② 上がりが比較的速いラップになった年は差し・追込み馬が活躍
という面白い傾向が出ています。この原因について、いろいろ考えましたが1つの仮説を。中山の直線には日本最大の急坂があります。あの坂における減速の影響は、余力をもってトップスピードで坂に入った馬ほど少ないと言えます。500kgの馬体が余力十分にトップギアに入って、最大スピードで坂に入れば、慣性の法則の効果を最大限に発揮できます。その効果が最も高いのが、前半が緩く後半でもラップの落ちないペースにおける(上記②の場合)、差し・追込み馬というわけです。(最大スピードが速いほど慣性が働くという意味です)
これに対し、前半が速くラスト1Fで一気にラップが落ちる展開のときは、要するに皆がばてているため、差し・追込み馬も自信の最大スピードに乗せられず、慣性の法則効果を発揮できません。結果、単に前にいた馬が有利となります。
実際に、4角先頭の馬が勝った00,04,06,07年は、過去8年(新潟開催除く)の中で、ラスト1Fのラップの落ち込みが激しかった上位4年です。
残2F~1F 1F~ゴール
00  11.7  12.9  ダイタクヤマト
01  11.4  11.9
03  11.5  11.9
04  11.8  13.0  カルストンライトオ
05  11.5  11.8
06  11.5  12.2  テイクオーバーターゲット
07  12.0  13.2  アストンマーチャン
08  11.5  11.5


『サンデー(SS)系は勝てるか?』
過去のSS系の連対馬は、デュランダル・ビリーヴ・キンシャサノキセキです(1着はデュランダルのみ)。デュランダルをモデルに話を進めます。デュランダルはSS×ノーザンテースト(NT)配合でありながら、当ブログでよく口にするスピード持続タイプではありません。トップスピードに一気に持っていけるまさしく名剣です。デュランダルが勝った03年は、前半が緩めでラスト1Fのラップが落ちない年(上記②)でした。04,05年と2着しますが、ラスト1Fの差が激しかった04年(上記①)にはカルストンライトオに4馬身差をつけられています。SS系のスプリンターは高松宮記念を最大の活躍場としていますが、デュランダルのように瞬発力に秀でたタイプがほとんどです。したがって、トップスピードへの一気のギアチェンジが可能で慣性の法則を活かせる、上がりのラップが落ちない年(②)により力を発揮するように思います。キンシャサノキセキが2着した昨年も、このようなラップでした。
アルティマトゥーレの展望における結論ですが、展開次第、ということでしょうか(笑)。ただ、デュランダルと違い、前につけられるタイプなので(SS系のスプリンターとしては珍しい)、SS系有利のラップ(上記②)になれば、デュランダルよりあっさり勝てると思います。


サクラバクシンオー産駒の適性』
1200mの鬼バクシンオー(BO)が、スプリンターズSで1頭も馬券圏内馬を出していません。様々な競馬場の重賞で活躍したシーイズトウショウでさえ、2回、人気で敗退しています。シーイズトウショウの敗退した年は、先に述べた「上がりのかかる年①」で、BO産駒は基本的に平坦が得意ですから、前につけても急坂による減速の影響が大きいのでしょう。また、「上がりの速い年②」における差し馬であっても、瞬時にトップスピードに持っていける脚がないため苦しいと思います。
開催傾向として8人気1着の出ている母父ウッドマン配合、カノヤザクラだけは気にかけますが、サンダルフォン・トレノジュビリーは軽視したいところです。


グランプリエンゼルの適性』
適性把握の苦手なヤマニンキングリーと同じアグネスデジタル×サンデーです。ただ、当馬の場合、NHKマイルではSSダンチヒ(DZ)の血を同時に持つことから4番手評価し、13人3着と激走しました。アルティマが勝つようなら、デュランダルの2着したビリーヴ(SS×DZ)のように、馬券になれる可能性はあります。


ビービーガルダン・ローレルゲレイロの適性』
昨年3着のビービーガルダンはダンチヒ(DZ)系の傾向に乗って、前走キーンランドCで快勝しました。更なる適性の上昇はというと疑問ですが、昨年は「上がりの速い年②」でSS系キンサシャノキセキに先着を許しましたが(1着スリ-プレスナイトは別格)、「上がりのかかる年①」になれば逆転できる血統です。
ローレルゲレイロは、SS系の得意とする高松宮記念を勝ちました。高松宮記念の週はノーザンダンサー(ND)系のクロス配合が開催傾向として活躍していたので、その恩恵はあります。ただ、SS産駒◎ソルジャーズソングが15人3着と激走したように、SSの適性が出なかったレースではありませんでしたので評価できます。「上がりのかかる年①」でSS系の脚が鈍れば、十分に可能性があります。


別窓 | 重賞展望 | コメント:2 | トラックバック:3
200910021655
<<シリウスS(09年)◎ワンダーアキュート | 血統適性blog | 10月3日土曜血統分類色分け・競馬新聞風出馬表>>
この記事のコメント
 
http://keiba-g1yosou.seesaa.net/
200910031359
ブラッドポケットさんこんにちわ
競馬予想パドックルームの武虎です
★リンクの件ありがとうございます

デュランダルの例え
>当ブログでよく口にするスピード持続タイプではありません。トップスピードに一気に持っていけるまさしく名剣

なるほど血統的な裏付けもそうなんですね
デュランダルは“馬体”からも、首まわりの前駆が素軽く重心の低いピッチ走法の馬で、その追い込み一手の脚質のイメージとは裏腹に、小回りカーブでも瞬間的に動ける“器用さ”がある馬体でした

血統による馬体の違い、私もいろいろ考えさせられます
今日もとっても参考になりました

2009-10-03 Sat | URL | 武虎 #-[ 内容変更]

 
200910031505
武虎さん、こんにちは^^
どうもありがとうございます^^
こちらもリンクさせていただきました。

デュランダル
なるほどです。馬体的にもそうなのですね^^

>“馬体”からも、首まわりの前駆が素軽く重心の低いピッチ走法の馬で、その追い込み一手の脚質のイメージとは裏腹に、小回りカーブでも瞬間的に動ける“器用さ”がある馬体

とてもわかりやすい表現で、勉強になります。
同じ血統でもどの血が色濃く出るかによって、馬体に違いが出ることもありますし、しっかり馬を見ることはやはり大切ですね。

シーニックブラストの記事も興味深く読ませていただきました。
スプリンターズS、がんばりましょう^^
2009-10-03 Sat | URL | ブラッドポケット #6x2ZnSGE[ 内容変更]

COMMENT
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら


 
200910021817
【スプリンターズS】の超便利な血統傾向のまとめ …

 
200910022107
?Υ?1970?夫???º????ν??????? …
2009-10-02 Fri 21:07 ?άθ

 
200910031408
いかにも外国スプリンターといった筋肉隆々な重戦車タイプの馬体ではないシーニックブラスト! …

TRACKBACK
| 血統適性blog |

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

検索フォーム

copyright © 2006 血統適性blog all rights reserved. template by [ALT -DESIGN@clip].