![]() 今回はエリザベス女王杯の特徴、求められる適性を考えます。 1.ダンシングブレーヴ(リファールLP)系の成績 ダンシングブレーヴ系がサンデーサイレンス(SS)系と逆のベクトルを持つということは、秋華賞展望でふれました。一般的にダンシングブレーヴ系が得意なレースはスタミナ志向で、苦手なレースはスピードやキレが問われるレースです。このグループがどのような成績を収めているかを見ることで、ある程度そのレースの性質が見えてきます。 エリザベス女王杯では近年、スイープトウショウ・カワカミプリンセス・リトルアマポーラのダンシングブレーヴ系3頭が1着入線しています。得意な部類のレースと見ていいと思います。この点は秋華賞との共通点で、秋華賞ほど傾向は強くないものの秋華賞よりのレースといえます。 そして上記3頭はヴィクトリアマイルでは、すべて人気で敗退しています。距離という面ももちろんあるでしょうが、レースの質によるものも大きいです。この3頭だけを見ても、エリザベス女王杯はヴィクトリアマイルとは正反対の性質を持つレースといえます。ヴィクトリアマイルで実際に好走した馬や好走血統は、このレースでは軽視したいです。逆にヴィクトリアマイルの敗退馬や走らなそうな血統の馬が狙いです。 今年の出走馬でダンシングブレーヴ系は、カワカミプリンセス・リトルアマポーラです。リピーターですが、リピーターが走りやすいレースだけに評価は下げられません。 2.エリザベス女王杯における3歳馬の成績 エリザベス女王杯が古馬混合レースになってから、3歳馬は5勝(1位入線含む)しています。その内アドマイヤグルーヴ・リトルアマポーラは、このレースが初G1制覇でした。普通に考えると、同世代でG1を獲れなかった馬が古馬混合ではと思いますが、強ちそうでもないようです。これは牝馬3冠(特に春2冠)とは問われる適性が異なるからではないかと思います。 この2頭以外の3頭は、ダンシングブレーヴ系のカワカミプリンセスと、ファインモーション・ダイワスカーレットです。ファインモーション・ダイワスカーレットはこのレースまでにすでにG1勝ちがありましたが、この2頭が勝った2年は前半がかなり遅く例年とは印象が違うレースでした。 秋華賞よりのレースといいましたが、エリザベス女王杯は秋華賞よりサンデーサイレンス(SS)系が来やすいレースです。これと牝馬3冠(特に春2冠)とは問われる適性が異なるという考えから、サンデーサイレンス(SS)系ならクラシックとはずれた適性を持ったタイプがいいでしょう。 このレースで好走しているトゥザヴィクトリー(3歳時ではないですが)・フサイチパンドラはサンデーサイレンス(SS)系×ヌレイエフ(NV)系です。昨年勝ったリトルアマポーラもリファール(LP)系との配合です。このレースでは、古馬も含めてサンデーサイレンス(SS)系×欧州型ノーザンダンサー(ND)系の成績がよいです。 この配合は超一流馬以外は牝馬クラシックではスピード・キレ負けすることが多いです。桜花賞の馬場改修後はこの傾向が強まっています。この手のタイプは古馬混合で相手が強化され、厳しいレースになったほうが力を発揮できる可能性があります。 今年の出走馬でこの条件に最も近いのは、ジェルミナルでしょう。桜花賞・オークスでは2強に屈しましたがともに3着、秋華賞も外を回った分を考えれば悪いレースではありませんでした。サンデーサイレンス(SS)系の中では、キレ勝負には弱い部類に入ります。 母父のビーマイゲスト(BG)系は欧州型ノーザンダンサー(ND)系で、ペンタイアやダンスホールを見てもスタミナ色が強いです。サンデーサイレンス(SS)系との配合はあまり数が多くありませんが、アドマイヤフジが代表馬です。アドマイヤフジもクラシックは善戦止まり、京都外回り重賞に強い馬でした。 アグネスタキオン×ノーザンダンサー(ND)系という点で見ても、エリザベス女王杯連覇中です。 ブエナビスタもサンデーサイレンス(SS)系×欧州型ノーザンダンサー(ND)系で、この条件に特に不安はないです。普通に走れるだけの適性はあるとみます。 3.ダンスインザダーク産駒 ダンスインザダーク産駒はマーメイドS展望でふれましたが、芝2000m以上の重賞で同産駒の牝馬は1勝しかあげていません。それも同条件で初出走で、初年度産駒のオイワケヒカリが3歳限定のフローラSを勝っただけで現在50連敗中です。 ムードインディゴ・レインダンスはこれが大きなマイナスです。 4.外国馬シャラナヤの血統適性 シャラナヤはニジンスキー(NJ)系×レッドゴッド(RG)系で、母母父がネヴァーベンド(NB)系です。 ガチガチの欧州血統ですね。父ニジンスキー(NJ)系はオースミハルカが過去に好走しています。ただ当馬の父ロミタスは昨年敗退したフェアブリーズと同系です。実績はもちろん当馬のほうが上ですが、今の京都の軽い馬場にはやはり不安があります。 欧州型ノーザンダンサー(ND)系×欧州型ナスルーラ(NL)系の配合も過去に好走はなく、厳しいとみます。 |
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200911131250 |
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