展望ポイント
『血統的なスタミナを問われるレース~菊花賞との関連~』
『
コンデュイットの血統分析』
ジャパンCの血統データ・展望は
こちら
◎
オウケンブルースリは
ジャングルポケット産駒で、展望で注目した菊花賞の08年の覇者です。
今年の菊花賞では結果が出ませんでしたが、自分は
ジャングルポケット産駒は菊花賞に向いていると見ています。(素直にダンス・リアルシャダイに◎を打たなかったのは、今年一番反省していますが)
昨年は5着でしたが、この血統には向いていないスローペースの競馬でした。よって今年がハイペースになるのなら、展望のポイントも活きてくるレースになるとみています。
ペースの鍵を握る
リーチザクラウンと
アサクサキングスは
サンデーサイレンス(SS)系に
ボールドルーラー(BR)系の血が強調された血統構成をしており、この血統はスローの瞬発力にしたら旨みがないのでしっかりとしたペースを作るのではないかと思います。特にアサクサは前走の失敗が頭にあるでしょう。
コンデュイットのレースを何戦か見て思ったのが、前を引っ張る馬が出ていて淀みのない流れになることが多いことです。ラビット等の存在は正直よくわかりませんが、陣営がある程度そういうレースを選んで使ってきているのかもしれません。種牡馬入りの関係で
コスモバルクが引っ張ったりするのでしょうか。ここは憶測の域を出ませんが。
○
コンデュイットは
ネヴァーベンド(NB)系の
Dalakhani産駒で、
母父サドラーズウェルズ(SW)系です。
父ネヴァーベンド(NB)系はジャパンCでは、同じ分岐のコタシャーンが2着、パラダイスクリークが2着、ハイライズが3着と好走傾向にあります。もともと欧州血統の中では日本に馴染みやすい血統であり、当馬は母系にも
ネヴァーベンド(NB)系を持ちクロスになっているのも軽さを出すにはいいと思います。確かに
ネヴァーベンド(NB)系の好走例は随分昔のものになってしまいますが、◎と同じく淀みのない流れのスタミナ勝負にはもってこいの血統をしています。
コタシャーン・パラダイスクリークが2着した93・94年の3着馬はいづれも
トニービン(グレイソヴリンGS系)産駒でした。
グレイソヴリン(GS)系と
ネヴァーベンド(NB)系はヒットゾーンが近く、一緒に好走することが多いです。今年のエリザベス女王杯の1・2着がこの関係でした。(展開によるものが大きいですが)。
サドラーズウェルズ(SW)系も
グレイソヴリン(GS)系との相性はいいです。これはミヤビランベリと一緒に来る馬を見ればわかります。そういう意味では、ハイペースのJCはスタミナが問われる目黒記念やアルゼンチン共和国杯のハイレベル版とも言えるかもしれません。
ただ問題はこのローテーションですね。イギリス→アメリカ→イギリス→日本の中2週というのは、さすがに厳しい印象です。自分は体調面のファクターは無視するので評価を下げませんが、リスクは当然残りますね。
▲
アサクサキングスは
ホワイトマズル産駒で、菊花賞の07年の覇者です。
母父サンデーサイレンス(SS)はここ2年のスローペースで結果を出していますが、当馬はそれより
ダンシングブレーヴの色が強いです。それは昨年の結果を見てもわかり、前に行ってレースを作るしかないでしょうね。
このブログでよく出てくる、
サンデーサイレンス(SS)系が来ないときは
ダンシングブレーヴです。
前述の
ネヴァーベンド(NB)系・グレイソヴリン(GS)系が2・3着だった92年のJCを勝ったのも
リファール(LP)系のレガシーワールドです。ダイワテキサスあたりでも人気薄で5着に来ており、穴ならこれだと思います。
△
マイネルキッツは母父が
サッカーボーイです。
菊花賞の好走血統で、目黒記念やアルゼンチン共和国杯にも高い適性があるとみていいでしょう。正直、母系が最重要ファクターだった天皇賞春以上のものは出ないでしょうが、穴候補として。
レッドディザイアは
マンハッタンカフェ産駒で、
母父ニジンスキー(NJ)系、
母母父サドラーズウェルズ(SW)系です。
この馬の評価については、間違い気味というかあまり的を射た評価が出来ていないのですが、この欧州色の強い母系でクラシックでも好走してきた実力は確かなものを感じます。
欧州色が強いということと、秋華賞馬の参戦という点でファビラスラフインに似た感じがありますが、ペースが流れた秋華賞でG1を勝ったように、今回のペース想定に合いそうです。
ウオッカは
グレイソヴリン(GS)系と
ネヴァーベンド(NB)系を持つので押さえますが、当馬はスローのダービーを勝っているだけに、あまりこの2つの血の印象が強くない馬です。ハイペースになってもどうかという点は残ります。
マーシュサイドは
ゴーンウエスト×
リボー(RI)系です。
ゴーンウエストの時点で駄目という話もありますが、JCの
リボー(RI)系はやはり押さえておいたほうがいいので。
無印馬について人気馬を中心にふれておきます。
スクリーンヒーローはここ2年のスローで結果を出している
母父サンデーサイレンス(SS)です。この馬の見解は以前誤りましたが、今年の天皇賞秋を見てもスローの瞬発力勝負に強いようです。ハイペース想定の今回は趣旨に反します。
リーチザクラウンはアサクサと同じ
サンデーサイレンス(SS)系に
ボールドルーラー(BR)系の血が強調された馬ですが、
ダンシングブレーヴの有無による違いがあります。この馬はラジオNIKKEI杯2歳S・きさらぎ賞・ダービー・神戸新聞杯など
サンデーサイレンス(SS)系&
ボールドルーラー(BR)系が強いレースでこその馬で、それがないJCでは厳しいと見ます。
◎10オウケンブルースリ
○16コンデュイット
▲1アサクサキングス
△8 6 5 11