過去に行なわれた【カペラS】の血統データから血統傾向を見ていきます。
『芝ダート兼用のスピードとパワーが必要』
『
エノクの不安要素』
過去成績(1年分)

昨年より開設された重賞です。中山ダート1200mを舞台とする重賞は、ガーネットがなくなったのでこのレースだけです。そこで昨年の分析をもとに、ガーネットSと当該条件で施行されるOP特別のレースの傾向を考察したいと思います。
『芝ダート兼用のスピードとパワーが必要』
ガーネットSの近5年の勝ち馬の中には、05年
メイショウボーラーや06年
リミットレスビットなど
芝1200m重賞を賑わせた馬がいます。前者はスプリンターズSで2着、後者はCBC賞で3着の経験があります。他にも、06年2着の
シルヴァーゼットや3着
コパノフウジンなども、芝1200m重賞での2,3着を経験しています。
また、OP特別に目を向ければ、07年京葉Sを制した
サチノスイーティーはアイビスSDの勝ち馬ですし、08年京葉Sを制した
スリープレスナイトは後にスプリンターズSを勝ちました。
こうして考えると、
中山ダート1200の重賞等においては、芝ダート兼用のスピードとパワーを有する馬の活躍が見込めます。これはスタートが芝の1200mというのが大きく、芝スプリントでも走れるようなスピードが求められるということです。
一般に、下級条件のダート短距離戦では、いかにも、という感じのメンバーが揃うことが多く、中山ダート1200の未勝利戦などは馬券対象馬を絞り込むのは比較的容易です。テンから飛ばしてガリガリと削りあう消耗戦ですから、米国を代表する
ミスタープロスペクター(MP)系全般、
ヴァイスリージェント(VR)系、
ストームバード(SB)系、
ダンチヒ(DZ)系などの
米国ノーザンダンサー(ND)系、
ボールドルーラー(BR)系といった
米国ナスルーラ(NL)系が主流になります。芝では出走の大半を占める
サンデーサイレンス(SS)系や、
欧州型ノーザンダンサー(ND)系が馬券になる事は稀です。
ところが、中山ダート1200mの場合、
上級条件になると馬券対象となる血統にやや変化が出るのです。前述の
リミットレスビットなどは
サンデーサイレンス×
ノーザンテーストですから、複数の芝G1馬(
ダイワメジャー、デュランダル、アドマイヤマックスなど)を出した配合です。
OP特別や1600万下などでは、
ブライアンズタイム産駒が高確率で馬券になります。
ブライアンズタイムは一般に中距離ダートで適性を発揮しますから、中山D1200に出走してくる、それも上級条件で出走してくる産駒は少ないのですが、それでもよく馬券になっています。
今年の登録馬で注目馬をあげておきます。
芝1200m重賞で実績があるのは
アイルラヴァゲイン・アポロドルチェの2頭です。
ブライアンズタイム産駒産駒の
ワイルドワンダーは初の1200m戦ですが、血統的にはこなしても不思議はないです。ただ前走の武蔵野Sは高適性でした。
『
エノクの不安要素』
ヴァイスリージェント(VR)系の中山ダート1200mの上級条件の相性はそれほどよくありません。下級条件ならば完勝する馬も多いのですが、上級条件ではカモになる可能性があります。
実際、07年のガーネットSでは、
サンアディユ(
フレンンチデピュティ産駒)がダート3連勝で臨んで殿負けを喫しています。昨年も1人気
ダイワエンパイアが大敗しており、人気が予想される当馬は消したいですね。
前走の京都ダート1200mも
クロフネ産駒が軒並み走っていたので高適性でした。