【京都記念】の血統データから血統傾向を見ていきます。
『2強に死角はあるのか!?』
『第3の馬の可能性』
過去の京都記念の血統データ(10年分)

『2強に死角はあるのか!?』
近年は以前と比べて実績上位馬の出走が増えてきたレースです。
今年は
ドリームジャーニー・ブエナビスタの2頭が出走してきます。
第3の馬を探す前に、この2頭がどれくらい走れてしまうのかを見ておいたほうがよいでしょう。
ドリームジャーニーは
父サンデーサイレンス(SS)系で、
ノーザンテースト(NT)の血が4×3と濃いのが特徴です。
この馬が最も力を発揮できるのが、この2つの血を併せ持つ馬が好走傾向にあるレースです。その最たるものが宝塚記念で、有馬記念も充分な適性でした。
今回の京都記念でこの血統条件で好走したのは、昨年2着の
サクラメガワンダーくらいで傾向は出ていません。
その意味では前走より適性が落ちるのは間違いないです。ただ同馬とメガワンダーはかなり走るポイントが近い馬なので、同じくらいには走れてしまう可能性も高いです。
父ステイゴールドはこのレースでは3着が最高だったように、当馬も適性は高くないもののまずまずは走れてしまう条件だと見ています。
ブエナビスタは、
サンデーサイレンス(SS)系×
ニジンスキー(NJ)系です。
前走有馬記念はあまり向いた条件ではないと見ていましたが、あっさりクリアされてしまいました。今更ですが強さを再認識したものです。
今回の京都記念は、同馬と同じ配合馬が順当に結果を出しています。
ダンスパートナー・ロイヤルタッチ・シルクフェイマス・アドマイヤオーラなど、人気馬がほとんどですが堅実です。
兄
アドマイヤオーラも勝っていますし、
父スペシャルウィーク自体もこの配合です。
有馬記念よりは好走条件が揃っており、エリザベス女王杯のようなことがなければ、順当に走ってしまう可能性が強いと思います。
ということで、2頭に目立った死角は見当たらず、穴狙いを打つにはかなり厳しいレースです。
ただ2頭の比較では、有馬記念からの適性の上げ下げを理由に、
ブエナビスタが
ドリームジャーニーを逆転するのではないかと見ています。
この序列がしっかりつけられれば3連単などでも点数が減らせますし、最低1つは残る椅子の選択にも融通が利くでしょう。
『第3の馬の可能性』
さて、2強がまずまず力を発揮してしまいそうな難しい状況ですが、その2強に割って入る可能性を残す第3の馬を探していきましょう。
まずこの作業を難しくさせているのが、今回の登録馬全頭に
サンデーサイレンス(SS)の血が入っていることです。あまりしっかり確認したことはないですが、珍しいことではないでしょうか。
ということで、ある程度同じ土俵(
SS持ち)で戦わなくていけない分、難しいといえます。
ジャガーメイルは、
グレイソヴリン(GS)系×
サンデーサイレンス(SS)です。
SSでの差別化は難しいとしましたが、可能性があるとすれば
母父SSです。
マイソールサウンド・アドマイヤムーン・ポップロック・アサクサキングス・サクラメガワンダーと近年圏内馬が目立ちます。
もうひとつこの馬を推せる要素は、過去11年で4頭の勝ち馬を出している
父グレイソヴリン(GS)系という点です。
そもそもこのレースは
グレイソヴリン(GS)系の根幹系統である
父ナスルーラ(NL)系に相性がいいレースです。近年は出走数が減っていますが、データ外の99年以前は95年から99年にかけて5連覇しており、
サンデーサイレンス(SS)系が全盛の時代には珍しいレースです。
GS系に代表されますが、とくに
欧州型NL系である
レッドゴッド(RG)系・
ネヴァーベンド(NB)系もこのレース歴代の好走血統です。
この双方を兼ね備え、8人気で勝利した
マイソールサウンドと同配合というのも心強いです。
先週フレグモーネによる取り消しで出走するのか(したとしても体調的にどうなのか)というのはありますが、血統的には注目しています。
ホワイトピルグリムは
クロフネ産駒で、母が
フェアリーキング(FK)系×
サンデーサイレンス(SS)です。
近年
サンデーサイレンス(SS)系との配合で好走が多いのが、
欧州型ノーザンダンサー(ND)系の血です。
シックスセンスの
母父ダンチヒ(DZ)系、
ポップロックの
父フェアリーキング(FK)系、
アドマイヤオーラ・シルクフェイマスの
母父ニジンスキー(NJ)系、
アドマイヤフジの
母父ビーマイゲスト(BG)系、
アサクサキングスの
父リファール(LP)系、といったところです。
他にもこの条件に合致する馬はいますが、2強との差別化を考えると父が非サンデーサイレンス(SS)系のほうが面白いと思い、この馬に注目しました。