【ファルコンS】の血統データから血統傾向を見ていきます。
『本当に
サクラバクシンオーで決まりなのか!?~雨と馬場と
サンデーサイレンス(SS)系~』
『米国型ダート血統はNG』
過去のファルコンSの血統データ(4年分)

『本当に
サクラバクシンオーで決まりなのか!?~雨と馬場と
サンデーサイレンス(SS)系~』
施行時期が以降してからの4年間で、
サクラバクシンオー産駒は馬券圏内馬12頭中半数の6頭を占めています。
今年は
エーシンダックマン・エーシンホワイティ・ダッシャーゴーゴーの3頭の登録があります。
特に
ダッシャーゴーゴーは母父が
ミスタープロスペクター(MP)系でこの配合は、
カノヤザクラの5人2着、
ルシュクルの8人3着があり、ストレートに考えれば登録馬の中では一番手といえます。
ただ本当にそれでいいのか、という疑問も残ります。
というのも07年の1-3着独占が印象的ですが、その他は際立っていいわけではないからです。
06年は
レッドスプレンダーが1人気で3着、08年は
マルブツイースターが2人気で2着、昨年は
ルシュクルが8人気で3着したものの、
スパラートが2人気で10着と敗退しました。
では上位独占の07年とその他の年の分岐点となったのは何でしょうか?
自分は馬場だと思います。
詳細に入る前に、このレースの後に同コースで行なわれる高松宮記念の特徴を確認しておきます。
高松宮記念は
サンデーサイレンス(SS)系が強いことで有名なレースですが、これは最終週に行なわれるという舞台設定が大きいと思われます。
この時期の中京開催芝1200mは最終週になると馬場の悪化により、サンデーサイレンス(SS)系に優位なキレが必要な馬場になることが非常に多いです。他の時期の最終週ではそこまで目立たないので、この時期特有のものだと思います。
それに対し、ファルコンSは2週目(06・07・09年)か・3週目(08年)に開催されています。(今年は3週開催)
この頃は少なくともまだ、完全な
サンデーサイレンス(SS)系馬場にはなっていないと考えられます。そのため、
サクラバクシンオー産駒が走れる余地がまだ残っているといえます。
しかし
馬場の悪化が早い年は、もうすでに最終週の馬場へのシフトが始まっているのも確かです。
その馬場悪化の進行具合に影響しているのが、競馬開催日の降雨量だと思います。
上位独占の07年は、開幕日からレース当日まで競馬開催日の降雨がなく、綺麗な馬場でした。
06・08年はレース前日の雨が残り、芝は稍重スタートでした。昨年は開幕日が不良スタートでした。
高松宮記念が行なわれるこの時期の中京開催最終週芝1200mは、
サクラバクシンオー産駒が通常時より良くないのが普通です。
注意したいのが、同産駒が最終週に弱いかというと必ずしもそうではなく、むしろまとめて来るときもあるということです。あくまでもこの時期の中京開催に限ってということです。
そのためか高松宮記念で同産駒は目立った成績を残せていませんが、唯一の勝ち馬である
ショウナンカンプが勝った02年は、開催を通じて競馬開催日の降雨がなかったというのが興味深い点です。(この時期は季節柄、雨が降りやすい印象です)
さて今年ですが、開幕週に雨の影響を強く受け不良馬場で競馬を行ないました。
この開催の前にもう一開催余分に行なわれている点も含め、昨年に近い状況です。尚且つ2週目開催→3週目開催と、悪化の度合いは大きくなるかもしれません。
その昨年は、
父サンデーサイレンス(SS)系の
ジョーカプチーノが4人気で勝利、
母父サンデーサイレンス(SS)の
カツヨトワイニングが12人気で2着しました。
これは
サンデーサイレンス(SS)系馬場へのシフトが始まっていたという証拠ではないでしょうか。
ただ
このような馬場になっても、サクラバクシンオーの根幹であるプリンスリーギフト(PG)系の血は、今度は母系で力を発揮するようです。
ジョーカプチーノの母母父が
プリンスリーギフト(PG)系でした。
06年の覇者
タガノバスティーユも母父が
プリンスリーギフト(PG)系でした。この年は
父サンデーサイレンス(SS)系の出走がありませんでしたが、その次点で瞬発力を持つ
ブライアンズタイム(BT)産駒というのも頷ける点です。
ということで、馬場の悪化が想定される今年は、
サンデーサイレンス(SS)系で
プリンスリーギフト(PG)系を併せ持つ馬がいいのではないかとみています。
ドリームフォワード・メイショウデイムは
父サンデーサイレンス(SS)系で、母母父が
プリンスリーギフト(PG)系です。
エーシンホワイティは、
母父サンデーサイレンス(SS)の
サクラバクシンオー産駒です。
と上手くまとまった気がしますが、週末雨予報なのが気になりますね。
ただの道悪適性で決まる可能性もないとは言えずで。
ちなみに
サクラバクシンオー産駒は芝の道悪は上手いと思っています。
『米国型ダート血統はNG』
先週のフィリーズRは米国的なダート的な血統がポイントとなる、典型的な芝のレースでした。
それに対しこのレースは、
プリンスリーギフト(PG)系のスピード持続力、もしくは
サンデーサイレンス(SS)系の瞬発力が必要となり、そのような
ダート的なパワーは必要ありません。むしろ足を引っ張ると言ってもいいです。
ヴァイスリージェント(VR)系は、父では
マルカアイチャン・シルクビッグタイムが、母父では
デグラーティアが人気で敗退しています。
ダンチヒ(DZ)系は、父で
ナンヨーノサガ・ナムラアトランテス・メイプルストリートが中位人気で圏外でした。
その他にも、
父ゴーンウエスト(GW)系や
父シーキングザゴールド(SG)系が走れませんでした。
これをもとに昨年は、
父フォーティーナイナー(FN)系(かつ非SS)で前走ダート勝ちにもかかわらず1人気だった
エイシンクエストを消すことに成功しました。
なお、米国的なダート血統でも、
ボールドルーラー(BR)系は持続型の
ナスルーラ(NL)系だけに、
アイアムエンジェルが6人2着しています。
今年は人気を集めそうな馬にこのタイプがいないのが残念ですが、相手減らしには役立ちそうです。
父か母父が
ヴァイスリージェント(VR)系は、
カホマックス・コンゴウプリンセス・ジョディーズライン・セイウンオウサム・トシギャングスターです。
父ダンチヒ(DZ)系は、
トレモロ・ラブグランデーです。
父フォーティーナイナー(FN)系は、
キョウエイアシュラ・クリスタルボーイ・タカノキングです。