【毎日杯】の血統データから血統傾向を見ていきます。
『サンデーサイレンス(SS)系が強い阪神芝1800m重賞』 ~ルーラーシップ・ミッションモードの不安要素~ 『ペースが鍵となるサンデーサイレンス(SS)系の取捨選択』 ~リルダヴァル・ダノンシャンティ・ザタイキの適性~ 過去の毎日杯の血統データ(3年分) ![]() ![]() 『サンデーサイレンス(SS)系が強い阪神芝1800m重賞』 ~ルーラーシップ・ミッションモードの不安要素~ 阪神馬場分析でもふれたように、阪神芝1800mはサンデーサイレンス(SS)系が力を発揮しやすいコースです。 重賞(毎日杯・ローズS・鳴尾記念)はこれまでに10レース行なわれましたが、そのうち父サンデーサイレンス(SS)系が7勝、母父サンデーサイレンスが2勝、の計9勝をあげています。 余程の理由がない限り、本命馬はサンデーサイレンス(SS)系から選ぶのが妥当でしょう。 必然的に非サンデーサイレンス(SS)系は力を発揮しづらいといえます。 今回の出走馬では、コスモヘレノス・ミッションモード・ルーラーシップが非サンデーサイレンス(SS)系です。 ルーラーシップ<キングカメハメハ(キングマンボKG系)×トニービン> キングカメハメハ産駒は昨年ゴールデンチケットが12人2着していますが、同馬は母父サンデーサイレンス(SS)でした。 また阪神芝1800m重賞では、父か母父がグレイソヴリン(GS)系の馬の成績が良くありません。 通算で1-0-2-19で、唯一の勝利は09年ローズSのブロードストリートです。 このレースでは同馬を本命にしたのですが、これはサンデーサイレンス(SS)系×グレイソヴリン(GS)系の強烈な開催傾向によるものが大きいです。 この馬自身のレースぶりを見ても、瞬発力勝負には向いていないことがわかります。 当馬に土がついた若駒Sは、過去10年で父サンデーサイレンス(SS)系が9勝をあげているレースです。 このレースの前に当馬の適性についてご質問をいただきましたが、勝ち馬ヒルノダムールを含めたサンデーサイレンス(SS)系にやられる可能性を述べました。 今回の血統ポイントに近いレースで、サンデーサイレンス(SS)系にキレ負けしているという事実は大きいと思います。 ミッションモード<Galileo×Monsun> 父サドラーズウェルズ(SW)系は、阪神芝1800m重賞では0-0-0-4です。 母父ではまずまず走っていますが、父系でこの条件に合うとはあまり思えません。 当馬は新馬戦の東京芝1800mで、スローペースのなかサンデーサイレンス(SS)系で後の共同通信杯馬となるハンソデバンドを破っています。 Hail to Reasonの5×5のクロスが多少重さを緩和しているのかもしれませんが、能力も高い馬なのだと思います。 しかし今回の条件ではかなり難しいレースになりそうです。 開催傾向のサドラーズウェルズ(SW)系旋風が起きていた、前走弥生賞での返し馬でのアクシデントを見ても、千載一遇のチャンスを逃した印象が強いです。 元来この配合では日本のクラシック競争では厳しい戦いになります。 古馬重賞ではサドラーズウェルズ(SW)系の適性の高いレースが多いので、本格化はもう少し先だとみています。 唯一の非サンデーサイレンス(SS)系の勝ち馬は07年のこのレースのナムラマースで、この年は当日にかなりの雨が降りました。 この2頭がこの条件でこの相手を迎える今回は、雨の影響が大きい馬場になるか、かなりのハイペースになる必要があるのではないかと思っています。 『ペースが鍵となるサンデーサイレンス(SS)系の取捨選択』 ~リルダヴァル・ダノンシャンティ・ザタイキの適性~ さて、サンデーサイレンス(SS)系が強いと言っても、とにかく出走数も多いので、そこからさらに判断材料が必要になります。 阪神芝1800mで行なわれる重賞はペース差が大きいのが特徴です。具体的には1800mを600mずつ3つに分けた場合、中盤の3Fが緩むか流れるかで大別して2つのパターンがあります。 このペースの緩急によって走りやすいサンデーサイレンス(SS)系のタイプは左右されます。このサンデーサイレンス(SS)系の見極めがこのレースの鍵だと思っています。 父か母父がサンデーサイレンス(SS)系の馬が勝った9レースで馬券になったサンデーサイレンス(SS)系の配合を、特徴的なものを中心にペースごとに見ていきましょう。 ・SLOWペース 06年 鳴尾記念(前半1000m 61.2秒) 2着 マルカシェンク(2人気) <サンデーサイレンス×Zafonic(ゴーンウエストGW系)> 07年 鳴尾記念(前半1000m 61.0秒) 1着 ハイアーゲーム(8人気) <サンデーサイレンス産駒> 09年 毎日杯(前半1000m 61.0秒) 1着 アイアンルック(1人気) <アドマイヤボス×ヘクタープロテクター(ウッドマンWD系)> 2着 ゴールデンチケット(12人気) <母父サンデーサイレンス> 09年 鳴尾記念(前半1000m 61.2秒) 1着 アクシオン(7人気) <サンデーサイレンス産駒> このペースで注意したいのは、サンデーサイレンス直仔・母父サンデーサイレンス(SS)がまずあげられます。 また、マルカシェンク・アイアンルックに共通する、母父に米国系の軽いミスタープロスペクター(MP)系が配合された馬に注目です。 ・HIGHペース 08年 毎日杯(前半1000m 59.0秒) 1着 ディープスカイ(6人気) <アグネスタキオン×Chief's Crown(ダンチヒDZ系)> 2着 アドマイヤコマンド(1人気) <アグネスタキオン×カーネギー(サドラーズウェルズSW系)> 08年 ローズS(前半1000m 59.0秒 重馬場) 1着 マイネレーツェル(7人気) <ステイゴールド×サクラユタカオー(プリンスリーギフトPG系)> 2着 ムードインディゴ(9人気) <ダンスインザダーク産駒> 08年 鳴尾記念(前半1000m 58.1秒) 1着 サクラメガワンダー(1人気) <母がサンデーサイレンス×ノーザンテースト(NT)> 3着 ドリームガードナー(13人気) <母がサンデーサイレンス×サクラユタカオー(プリンスリーギフトPG系)> 09年 ローズS(前半1000m 58.1秒) 2着 レッドディザイア(1人気) <マンハッタンカフェ×Caerleon(ニジンスキーNJ系)> サクラメガワンダーはスローだった06年の鳴尾記念にも勝利していますが、ハイペースの08年のほうが強い競馬をしています。この馬は母父サンデーサイレンス(SS)ですが、母が持続力タイプといえるサンデーサイレンス(SS)×ノーザンテースト(NT)配合です。この配合が強い宝塚記念でも2着に好走しています。 同じく持続力タイプのダンスインザダーク産駒、2頭激走のサクラユタカオー(プリンスリーギフトPG系)との配合にも注目です。 瞬発力があるアグネスタキオン・マンハッタンカフェでも、母父に欧州型ノーザンダンサー(ND)系が配合されると、こちらのペースで力を発揮しています。 ********************************************************* これをもとに、今年の出走馬をペースごとに分類していきます。 リルダヴァル<アグネスタキオン×Thunder Gulch(ガルチGC系)> 当馬の母ヴェイルオブアヴァロンは、Wind In Her Hair産駒です。 Wind In Her Hair自体は欧州の名血で、産駒がディープインパクトを代表に活躍しています。 このWind In Her Hairと、Thunder Gulch(ガルチGC系)・Seeking the Gold(SG)・ウッドマン(WD)といった、米国系の軽いミスタープロスペクター(MP)系の種牡馬との間に生まれた3頭の牝馬が、繁殖入りしています。それがそれぞれ、ヴェイルオブアヴァロン・レディブロンド・スターズインハーアイズです。 スターズインハーアイズの今のところ代表産駒である、ダノンパッションはアグネスタキオン×ウッドマン(WD)ですが、同馬の黄菊賞を見てもわかるように明らかな瞬発力タイプです。 当馬の前走野路菊Sが、同じ阪神芝1800mでした。 このレースの前半1000m通過が61.5秒で、瞬発力勝負となった昨年のこのレースに近いラップです。 このレースでこのパフォーマンスを示して勝った当馬は、このペースになれば最右翼といえるでしょう。 ただハイペースになった場合は不安があります。 このレースがハイペースになった07年の1・2着馬である、ディープスカイ・アドマイヤコマンドはこの後クラシックの有力馬となりました。 自分はクラシックということに限れば、今回の有力サンデーサイレンス(SS)系の中では、適性が低いと思います。 母父Thunder Gulch(ガルチGC系)が、クラシックでは軽すぎる印象です。 ダノンシャンティ<フジキセキ×Mark of Esteem(ネヴァーベンドNB系)> 母父のネヴァーベンド(NB)系を含め、母系は欧州の名血で瞬発力タイプではありません。 ただ当馬の血統的な肝となっているのがHaloの3×3のクロスです。 これが瞬発力の源になっているのだと思います。 前走で2着した共同通信杯は、サンデーサイレンス(SS)系の瞬発力が生きるレースでした。 このレースの勝ち馬ハンソデバンドは、マンハッタンカフェ×アフリート(AF)で、米国系の軽いミスタープロスペクター(MP)系と配合されたサンデーサイレンス(SS)系でした。 以上より、当馬とリルダヴァルは買うならセットで買ったほうがいいと思います。 ザタイキ<アグネスタキオン×トニービン> この配合はサンデーサイレンス(SS)系の中では瞬発力勝負に弱く、ハイペースのほうが向きます。 ただ、ルーラーシップのところでもふれたように、グレイソヴリン(GS)系の適性が気になります。 サンデーサイレンス(SS)系との配合であっても、キャプテンベガ・トールポピー・マイネルスターリーがこの条件の重賞で人気敗退しています。 前走のアーリントンCはサンデーサイレンス(SS)系の優位性がないレースで、今回は適性が上がるでしょうが推奨はできません。 同じ配合のドレスアフェアーも同様で、この2頭はきさらぎ賞のようなレース向きでしょうね。 ミッキードリーム<キングカメハメハ(キングマンボKG系)×サンデーサイレンス> 昨年12人2着の配合ですが、ゴールデンチケットの母母父がリファール(LP)系に対して、当馬はトニービンである点がどうでしょうか。 シャイニーナイト<フジキセキ×サクラユタカオー(プリンスリーギフトPG系)> この配合はハイペースで2頭の激走馬が出ています。 ハイペースなら穴馬になり得ます。 ********************************************************* いいメンバーが揃って注目のレースですね。 ペースに注意して、本命馬を選びたいと思います。 |
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