【マイラーズC】の血統データから血統傾向を見ていきます。
『
ノーザンダンサー(ND)系 +
ネイティヴダンサー(NA)系 ≒ 安田記念』
過去のマイラーズCの血統データ(3年分)

『
ノーザンダンサー(ND)系 +
ネイティヴダンサー(NA)系 ≒ 安田記念』
似通った適性が求められるレースを整理しておくことは、重賞を予想する上でひとつの武器になります。
古馬マイル戦線は安田記念とマイルチャンピオンシップを頂点に構成されていますが、この2つのG1に向けた重賞は適性的に大きく分けると、安田記念につながるレースとマイルチャンピオンシップにつながるレースに分けられると思います。
マイラーズCは、過去の傾向から安田記念との関連性が深いレースです。
過去3年の中で、昨年は前半1000m通過が60.2秒とかなりのスローペースだったので、それ以前の2年とは切り離して考えます。
07年・08年の馬券圏内馬は、安田記念でも好走した馬が目立ちます。
07年 1着
コンゴウリキシオー / 安田記念 2着(07年) 他
07年 2着
スイープトウショウ / 安田記念 2着(05年)
08年 1着
カンパニー / 安田記念 5着(05年) 4着(09年) 他
08年 3着
エイシンドーバー / 安田記念 6着(07年) 3着(08年) 他
コンゴウリキシオー以外の3頭は、そのレースの前に安田記念で掲示板に載るか載らないかという際どいレースをしていました。
今年のメンバーでは、
ファリダットの3着と、
ライブコンサートの5着がこの条件を満たします。
ただ
ファリダットは不出走(回避or除外対象)のようです。
ライブコンサートは昨年も本命にしてあえなく最下位でしたが、昨年はスローの上がり勝負だったので目をつぶることもできます。
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次に血統面での共通項を見ていきます。
07年・08年の馬券圏内馬6頭すべてに当てはまるのが、主要4系(父・母父・父母父・母母父)に
ノーザンダンサー(ND)系と
ネイティヴダンサー(NA)系を併せ持っていた点です。
07年 1着
コンゴウリキシオー 父ND系 母父NA系 母母父ND系07年 2着
スイープトウショウ 父NA系 母父ND系 父母父ND系07年 3着
マイネルスケルツィ 母父NA系 父母父ND系08年 1着
カンパニー 母父ND系 父母父ND系 母母父NA系08年 2着
ニシノマナムスメ 母父NA系 母母父ND系08年 3着
エイシンドーバー 母父NA系 父母父ND系ちなみに、3人気以内で圏外に沈んだのは、
エアシェイディ・サクラメガワンダー・ドリームジャーニーの3頭ですが、
ノーザンダンサー(ND)系は持つものの
ネイティヴダンサー(NA)系を持たず、条件を満たしていませんでした。
尚且つみな、父か母父が
サンデーサイレンス(SS)系という共通点もあります。
安田記念では、
ノーザンダンサー(ND)系×
ネイティヴダンサー(NA)系、もしくはその逆配合が好走血統で、共通点があります。
上記の
コンゴウリキシオー・スイープトウショウのほかにも、
アグネスデジタル・アサクサデンエン・ブリッシュラック・ジョイフルウィナーなどです。
そして
サンデーサイレンス(SS)系が走りにくいという点も同じです。
このような関連性が出てくる要因として、両レースがともにペースが速くなりやすいというのがあります。
08年の当レースはタイム的にはそれほど速くないですが、時計のかかる馬場であったことを考えると遅いとは言えません。
連続開催の終盤の馬場で速いラップを刻むことで底力が要求され、コース形状的にもラップが緩みづらく持続力が要求されることで、このような傾向が生まれるのだと思います。
なお、スローだった09年の勝ち馬
スーパーホーネットにもこの血統条件はあてはまるのですが、この馬は安田記念では結果が出ず、マイルCSで好走しており、異なるタイプと見たほうがよさそうです。
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出走馬をみていきます。
上記のように07年・08年の馬券圏内馬6頭すべてに当てはまった、主要4系(父・母父・父母父・母母父)に
ノーザンダンサー(ND)系と
ネイティヴダンサー(NA)系を併せ持つという条件を軸に判断します。
まず、当てはまらないのは、有力馬とされる中では
キャプテントゥーレ・スマートギア・スマイルジャック・セイウンワンダー・トライアンフマーチあたりです。
しかもみな、、
ノーザンダンサー(ND)系は持つものの
ネイティヴダンサー(NA)系を持たず、父か母父が
サンデーサイレンス(SS)系という点で、人気敗退馬3頭と同じです。
次に、この条件を満たす馬の中から注目馬をあげておきます。
・
ライブコンサート <
Singspiel×
Kingmambo>
昨年の安田記念でも、同じ理由で本命にしました。
出走が予想される中では安田記念の最先着馬です。
当馬は安田記念だけでなく都大路Sなどで、この血統傾向を生かしています。
京都金杯も安田記念よりのレースで、
エイシンドーバー・ファリダット・マイネルスケルツィなど上で名前が出てきた馬が好走していますが、そのレースの勝ち馬である点もいいです。
近走はスローの瞬発力勝負という、この馬に最もむかないレースが多く弁解の余地はあります。
・
キングストリート <
キングカメハメハ×
Red Ransom>
父母父に
ノーザンダンサー(ND)系があり、
ロベルト(RO)系が入っているのは、3着馬2頭と共通します。
福島遠征後の連闘になりますが、出てくればマークが必要です。
なお
リーチザクラウンも条件があてはまりますが、この馬は
サンデーサイレンス(SS)系と
ボールドルーラー(BR)系の傾向が出ているレースを専門に走る馬なので、重視はしません。
ということで、やはりペースと馬場が鍵ですね。
昨年のようなスローになると、この展望はほぼ意味をなさないことになります。
展開ばかりはやってみないとわからない部分が多いですが、
リーチザクラウンの出方次第かもしれません。
昨年は少頭数というのもあったので、2/3のほうを取ってペースが速くなるほうに賭けることになると思います。