![]() 『毎日杯との関連性』 このレースの特徴として、毎日杯組の成績がいいという点があります。 2000m施行の時代もそうでしたが、特に1800mに条件変更されてからは、3年連続で毎日杯で馬券圏内に入った馬が勝利を収めています。 この要因として考えられるのは、青葉賞と毎日杯のペースの類似性です。 青葉賞は道中が緩んだラップになることが多いレースです。 過去に青葉賞馬がダービーを勝てていないのは、しっかり流れることの多い本番とのペースの違いが大きいと思われます。 このあたりは、フローラSとオークスとの関連をひっくり返した感じです。 毎日杯が行なわれる阪神芝1800mの重賞は、レースごとにペースの緩急の差が激しいのが特徴ですが、基本的にはスローで流れることのほうが多い条件です。 道中が緩むレースでは、しっかり折り合い、瞬発力をいかに発揮できるかがポイントになります。 経験の浅い若駒にとって、このペースを体感済みであるアドバンテージは大きいです。 今年の毎日杯組は、6着のコスモヘレノス、7着のミッションモードの2頭です。 ただこの2頭は、近3年の勝ち馬に共通する毎日杯馬券圏内という条件を満たしておらず、血統的にも瞬発力勝負には不向きです。 今年の毎日杯馬券圏内馬では、3着だったリルダヴァルはこのレースを選択していれば、勝算が大きかったはずです。 皐月賞は選択ミスだったと思います。 ということで、今年は毎日杯上位馬の出走がないため、この考えをもう少し膨らませて分析を進めていきます。 『瞬発力が要求される関連重賞』 ~東スポ杯2歳S・共同通信杯~ このレースの前に行なわれる2・3歳重賞で、青葉賞や毎日杯のようなペースになりやすいレースがあります。 それは東京芝1800mで行なわれる、東スポ杯2歳S・共同通信杯です。 この2つのレースは、東京競馬場の改修後明らかに傾向が変化しました。 スローで流れることがほとんどで、瞬発力が要求されることはこれまでもくり返しふれています。 ******************************************************* これら青葉賞・毎日杯・東スポ杯2歳S・共同通信杯の4つのレースには、共通した好走血統がいくつか存在します。 ここでは青葉賞の傾向を中心にふれていきますが、その他の3レースの過去の見解(上リンク)も合わせて見ていただくと分かりやすいかと思います。 ・好走血統その1 ~父ターントゥー(TT)系、特に父サンデーサイレンス(SS)系~ 瞬発力が要求されるレースに強い系統で、とりわけサンデーサイレンス(SS)系は最も適した血統です。 青葉賞でも、改修後は父ターントゥー(TT)系が7年連続で勝利しており、03~06年はサンデーサイレンス産駒が4連覇しました。 また、ここ4年は馬券圏内馬12頭中11頭を父ターントゥー(TT)系が占めています。残りの1頭も母父がこの系統です。 もちろん分母が大きい系統なので、これだけでは選べませんが、少なくともターントゥー(TT)系の血を持たない馬は重視しにくいです。 ・好走血統その2 ~母父サンデーサイレンス~ これはその1にも関連することですが、サンデーサイレンス(SS)系が強いレースのなかでも、特に母父サンデーサイレンスが走るレースというのは、極めて瞬発力に特化したレースが多いです。 そのようなスローの瞬発力勝負では、サンデーサイレンスの後継種牡馬の産駒を母父サンデーサイレンスの馬が上回るケースがしばしばあります。 東スポ杯2歳S・共同通信杯では計6勝をあげ、毎日杯でもここ2年人気薄が2着しています。 青葉賞では有力馬の出走がないのであまり目立ちませんが、07年にトーセンマーチが15人気で2着しています。 ・好走血統その3 ~芝G1で好勝負のスピードを備えたミスタープロスペクター(MP)系~ 共同通信杯展望でふれたポイントです。 一般にミスタープロスペクター(MP)系はパワーがありスピードの絶対値は高いものの、サンデーサイレンス(SS)系と比べると瞬発力では見劣ります。 ただ一部の種牡馬は芝G1でも対応できる、レベルの高いスピード能力と瞬発力を持っています。 ラストでスピードの絶対値が問われるこの条件で、瞬発力を備えたミスタープロスペクター(MP)系が強いのは頷けます。 毎日杯で5人気以下で馬券圏内に入った5頭中4頭が、父か母父がミスタープロスペクター(MP)系でした。 青葉賞では改修前を含めて、父か母父がミスタープロスペクター(MP)系の3人気以内に支持された馬が、5-0-0-1と好走傾向にあります。 ******************************************************* ・トゥザグローリー <キングカメハメハ×サンデーサイレンス> この配合は、毎日杯でここ2年続けて人気薄が2着しています。 毎日杯好走馬の成績がいい以上、素直に好走血統も評価するのは自然かと思います。 またこれも同じ配合である、ローズキングダムが東スポ杯を制していています。 同馬やアパパネでG1馬を出した父キングカメハメハも、その3の条件をクリアしている種牡馬といえます。 さらに、叔父にあたるクリスタルウイングが、08年に7人気で2着しているのも好材料です。 母のサンデーサイレンス×ヌレイエフ(NV)の配合は、東京芝2400mで好走が多いです。 当馬のここ2戦もスローで流れたもので、今回淀みない流れになると不安がありますが、例年のペースなら力を発揮できる公算が大きいと思います。 ・レッドスパークル <ニューイングランド×ヘクタープロテクター> 昨年のこのレースの2・3着馬は、共同通信杯の4・3着馬でした。 当馬は東スポ杯の3着馬で、前走の皐月賞には適性がありませんでした。 母父のヘクタープロテクターはG1になると心許ないですが、06年の青葉賞勝ち馬のアドマイヤメイン、09年の毎日杯勝ち馬のアイアンルックの母父であるように、サンデーサイレンス(SS)系と配合された馬は瞬発力に優れます。 3強に対抗できる血統的な可能性を持った馬だと思います。 ・ロードオブザリング <ホワイトマズル×サンデーサイレンス> 母がサンデーサイレンス×ニジンスキー(NJ)系であるのは、先述のトーセンマーチと同じです。 ただ父のダンシングブレーヴの系統は、サンデーサイレンス(SS)系とは反対の性質を持つのが、この配合馬の評価が難しい点です。 ・ハートビートソング <ゼンノロブロイ×トニービン> サンデーサイレンス(SS)系×トニービンの配合は、サンデーサイレンス(SS)系の中では瞬発力勝負に弱い血統です。 上記4レースでも目立った成績が残っていません。 ただ当馬の血統的なポイントは、その近親交配の強さにあります。 Haloの3×4、Mr. Prospectorの4×4という強いクロスです。 今年、共同通信杯2着から毎日杯を制したダノンシャンティは、Haloの3×3のクロスをもっていました。 当馬の場合、このレースで鍵になるミスタープロスペクター(MP)系のクロスも持っているのは、アドバンテージといえそうです。 ・ペルーサ <ゼンノロブロイ×Candy Stripes> この馬の血統的なポイントは、母系のアルゼンチン血脈です。 母のアルゼンチンスターは、G1馬Differentの全妹で、母系のレベルは非常に高いです。 アルゼンチン血脈というと、コイントスやディアデラノビアが日本では走っています。 底力がある印象ですが、この2頭は2・3着といった惜敗が多く、G1には届きませんでした。 母父レッドゴッド(RG)系の配合も、サンデーサイレンス(SS)系種牡馬との配合でこれまでG1馬が出ていない組み合わせのひとつです。 これだけ長い期間出ていないということは、何か配合的な問題があるのだと思います。 これはネヴァーベンド(NB)系もそうなのですが。 今回走るかは別として、この配合がG1の壁を敗れるのかという点にも注目しています。 |
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