![]() 『地味系サンデーサイレンス種牡馬と在来牝系』 福島芝1800mでおこなわれる、3歳限定のハンデ重賞という舞台設定が、一筋縄ではいかないレースを演出しています。 荒れる要因としてあげられるのが、このレースで求められる適性が、クラシック戦線で問われたそれと大きくかけ離れていることです。 クラシック戦線で求められるのは、レースごとに大小の差はあるものの、基本的には瞬発力です。 皐月賞・ダービーで圏内馬を出せる種牡馬というのはごく一部で、サンデーサイレンス(SS)系種牡馬でいえば、アグネスタキオン・フジキセキ・スペシャルウィーク・ネオユニヴァース・マンハッタンカフェあたりの一流どころです。 これらの種牡馬は、サンデーサイレンス(SS)の瞬発力・キレを産駒に伝えることに成功しています。 一方、ラジオNIKKEI賞はコースの特性上、仕掛けのポイントが早くなりやすく、一定の脚を長く使う持続力が問われるレースです。 つまりクラシックで求められる瞬発力は必要なく、それに対応して善戦し、このレースで人気になるタイプは逆に疑ってかかったほうがいいです。 翻って、瞬発力勝負に対応できなかった馬、特に東京芝でキレ負けしているタイプが穴をあける傾向にあります。 ******************************************************** ではまず、人気が予想される危険馬からいきます。 ・トゥザグローリー (キングカメハメハ×サンデーサイレンス) 母父サンデーサイレンスは瞬発力を生み出します。 キングカメハメハ産駒は、ローズキングダムに代表されるように、母父サンデーサイレンスだと概して瞬発力勝負に強くなります。 瞬発力勝負になりやすい青葉賞で◎を打ち2着、例年にない遅いペースになったダービーでも、瞬発力を生かし健闘しました。 今までにそういったレースしか経験していないのも不安材料です。 今回はこれまでの実績が、逆に足枷になるのではないかとみています。 ******************************************************** クラシックで求められる瞬発力は必要ないということで注目できるのは、サンデーサイレンスの瞬発力を産駒に伝えることが出来ていない、地味系サンデーサイレンス種牡馬です。 産駒がG1には届かない、一流とは言えないサンデーサイレンス(SS)系種牡馬が、そのキレのなさ故に輝く舞台がこのレースだと思っています。 01年 5着 セイントリーフ(12人) タヤスツヨシ産駒 07年 4着 バブルウイズアラン(11人) バブルガムフェロー産駒 08年 1着 レオマイスター(8人) ニューイングランド産駒 08年 5着 ハンターキリシマ(12人) サイレントハンター産駒 09年 2着 サニーサンデー(13人) マーベラスサンデー産駒 昨年のこのレースでは、この考え方をもとにサニーサンデーに◎を打つことができました。(相手選びに失敗しているのが、情けないところです) 今年も基本的には同じ考え方ですが、これにもう1点補足したいことがあります。 それは、上記5頭すべてに在来牝系が関わっている点です。 セイントリーフ (アストニシメント系) バブルウイズアラン (ソートウエーヴ) レオマイスター (クレイグダーロッチ系) ハンターキリシマ (父サイレントハンターがアストニシメント系) サニーサンデー (星谷系) 在来牝系とは、戦前の明治時代に輸入され、日本で繁殖が続けられている牝系で、血統表で言うと一番下のラインでカタカナあるいは漢字で表記された牝馬が目印になります。 在来牝系の特徴としては、一部の馬を除いて、多くは瞬発力に乏しく、持続力で勝負するタイプであることがあげられます。 ずっと日本で過ごしてきたことから夏の暑さにも強く、中央開催より夏のローカル開催で活躍しやすいと言えるかもしれません。 このレースのイメージにもぴったり合いますね。 もちろん在来牝系に該当する馬がすべて走っているわけではありませんが、これに地味系サンデーサイレンス種牡馬という制限を加えると、その激走率は跳ね上がります。 ******************************************************** 今回の出走馬で在来牝系に該当するのは、アロマカフェ・ガルボ・フローライゼ・レッドスパークルの4頭です。 奇しくも、前2頭がマンハッタンカフェ産駒、後2頭がニューイングランド産駒ですね。 この2頭の種牡馬の比較では、過去に優勝馬を出していて、地味度で圧倒するニューイングランド産駒が狙い目になりそうです。 好みの福島芝重賞で楽しみなレースです。 非サンデーサイレンス(SS)系にも穴馬がいるので、それは予想でふれたいと思います。 |
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201007021500 |
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